第1話「禁呪覚えました」

 

 温かい柔らかな日差しの下、大きくそびえるイクスの居城。
 最近は魔界も平穏な日が続いており、入り口のチェックも前より優しい。
 たったったった。
 静かな城の前を駆ける軽快な足音。
「はいはい、レイファンですよ〜」
 たったったった。
「確認、どうぞ〜・・・って、もう居ないし〜」
 世が不穏な空気に満ちている時は入り口に入ろうとするだけでも緊張が走るのだが、普段はこんなものだったりする。
 レイファンは久しぶりに主君であるイクスに会いに来たのだった。
 以前は良く会いに行ってその度に終わる事のないかのような肉欲の宴に耽っていたのだが、最近は行く事自体が面倒になってしまっている。
 別にイクスが嫌いになったわけではない。むしろ前よりも好きかもしれない。
 別にイクスやその部下との愛欲の日々に飽きたわけでもない。むしろ毎日でも相手したい、射精したい。イきたい、射精されたい。
 では、何故面倒か?
 魔界は、いや、世界全体は、今、五月なのである。
 五月になると悪魔達も例外でなく五月病にかかってしまうのであった。
 いや、例外なのは5月病にかかるレイファン達なのかもしれないのだが。
 で、イクスに会いに行く事が面倒になってしまったわけである。
 特効薬の無い困った病。
 
 
「パンパカパーン! お久しぶりですイクス様!!」
 レイファンはノックもせず笑顔でイクスの部屋のドアを蹴り飛ばし、ズカズカと中へ上がり込んでいく。
 イクスはと言うとベッドの上で横になっていたのだが、いつもと違うレイファンの態度に恐怖を感じ、思わず傍らの枕を抱きしめてしまっていた。
 ちょっと可愛いかも知れない。
「な、なんだ、レイファン、いきなり」
「イクス様! 聞いてくださいませ! ついに古の禁呪をまた習得しましたのですっ」
「そ・・・それで?」
 イクスの脳裏に嫌な予感が走る。
 レイファンの魔法の力というのは相当な物で、イクスどころか他の魔王の位を持つ者達も一目置いている程である。
 だが、その強大な魔力が役に立った事は少ないのだ。
 超強力な魔法は発動するまでに時間がかかってしまい、レイファンと同レベル以上の強さを持つ者ならばそんな長い隙を見せる事などまず無い。
 で、肉弾戦におけるレイファンははっきりいって強くないのであった。
 戦闘では役に立たない事からレイファンは毎回毎回禁呪の中でも戦闘に使いようが無いような良く解らない物ばかりを習得してしまうようになってしまった。
「え〜と、この前覚えた奴はなんだっけ?」
「☆≦∂⌒dですか?(注・文字化不能、どうやら古代の言葉らしい)あれは凄かったですよね、128つの物から同時に腹話するという非常に高度な術でしたが、128つの物が喋りだした所でどうしたらいいか解らず、結局ものの1分で術を解いちゃいましたね」
「・・・・・で、今回は何かな・・・」
 沈んだ声で聞くイクスに対してレイファンはニコニコと満面の笑みである。
 今までよりも自信があるのだろうが、だからこそイクスの背中には悪寒が走る。
 一体、今度はどんなヒドイ・・・いや、素晴らしい魔法を見せてくれるのか、と。
「今度は凄いですよ、なんと、異世界からの生物召喚です」
「え?」
 それは、本当に凄い事なのである。
 禁呪という物はいくつかのクラスに別けられており、大きく別けて4つ有ると言われている。
 レイファンが必死になって習得できる物がCランク。
 その上にB、A、Sとあり、異世界とこの世界を繋ぐなどと言う物はAクラス以上の物なので、本当に高度な魔術を理解出来る者しか習得などできないのだ。
 正確にはもっと長い名前のランクが付いているらしいのだが、面倒くさいので大抵の物がアルファベットによる区別をしている。
「しかし、一応、禁呪使った奴は最悪の場合消滅させられるんだけれどな・・・」
「どうせ守っている人居ませんよ、で、さっそく何か召喚してみようかと思うのですよ」
「・・・・・ココで?」
「ええ☆」
 物凄く嫌そうな顔でベッドに横たわるイクスであったが、レイファンはそれを打ち消すほどの笑みできっぱりと答えた。
「大丈夫です、実を言うとここへ来る間に下準備は済ませてありますので、あとは私が指を鳴らすだけで良いのです」
「うわ・・・・・で、何を呼ぶ気だ?」
「クスクス、イクス様と私とで楽しめるように両性具有の悪魔でも召喚しようかと」
 レイファンは、知的だが同時に淫猥さを感じる笑みを浮かべて見せた。
 性欲絡みとなると、レイファンも俄然やる気が出るのだ、
 恐らくは異世界召喚という高度な禁呪を習得できた事も、異世界の者とヤりまくるという、よこしまかつ頭の悪い理由からなのだろう。
 異世界の者ならば未知の快楽を与えてくれるに違いないと、極めて楽天的なうえ一方的にレイファンは解釈している。
「悪魔なんて別の世界に居るのかね」
 イクスはというと、先ほどから嫌な予感しかしていないので言う事も否定的である。
 未知の快楽よりも安全な快楽の方がいいに決まっているのだ。
 ワケのわからん生物よりも、とりあえず自分の目の前で笑顔を絶やさないショートカットのこの両性具有を犯した方が気持ちいいはずだから。
「大丈夫です、一応、いくつかの条件に当てはまるようにしてありますから、悪魔で無くともそれに近い物が召喚されるはずです・・・・・・・たぶん」
「多分かい・・・・」
 イクスは、どうもレイファンの事が信用出来ないでいた。
 異世界という物は、本来タブーとされている領域である。
 下手すれば世界の崩壊にも繋がりかねないのだから。
 勿論、それは本当に最悪の中の最悪ケースの場合なのだが、可能性はゼロに限りなく近くてもゼロではないのだから、あまり軽率な行動はしない方がいいに決まっている。
「大体、向うの悪魔呼び出して自分の性欲を満たすなんていう動機がイカンなぁ」
「もう・・・・」
 レイファンは急に伏目がちになってイクスを見つめると、頬を赤らめた。
「な、なんだ」
「こんな性欲の強いイヤラシイ身体にしたのはイクス様じゃありませんか・・・ポッ」
 そう言いながら自分の股間を軽く抑える。
 服の上からでは良く解らないが、恐らく彼女のペニスは既に勃起しているのだろう。
「まいったなぁ」
「ここに来る前だって、イクス様の事想像して・・・その、オナニー・・・しちゃったんですから・・・・凄く気持ちよくて、3回も射精しちゃって・・・それから、まだ、ずっと勃起しているんですよぅ」
 火が出そうなほど顔を真っ赤にしつつ上目遣いで語るレイファン。
 恥じらいの心を持っていながら、それ以上の性欲のあるレイファンらしい言葉かもしれない。
 恥ずかしがりながら、その羞恥心を性的興奮へと変換してしまう、彼女の性的テクニックの1つ。
「仕方ないヤツだな・・・ほら、来いよ、久しぶりだし、たっぷり抱いてやるよ」
 ちょっと呆れたような顔でレイファンを手招きをする。 
「は、はいっ」
 レイファンはまるで飼い慣らされたペットであるかのようにイクスに擦り寄り、ベッドに飛び乗って全身で愛情を表現する。
「イクスさま〜」
 イクスの胸は大きく、なおかつ触り心地も最高である。
 その胸に顔を埋め、ひたすら左右に首を振るレイファン。
 久しぶり故か、イクスの身体にむしゃぶりつくような勢いにも感じ取れた。
「仕方ない奴だ、フフフ、でも、そこが可愛くもあるな」
 小犬のようにイクスに甘えるレイファンの髪をそっと撫でると、可愛く頭が震える。
「ん〜☆」
 イクスの胸は大きいので、いつまでも埋もれていたい気分になってくる。
「服が邪魔ですね、脱いじゃいます」
 レイファンは手慣れた動作でダボダボの服を脱ぎ、放り投げる。
 もうちょっとセクシーに脱いで欲しいともイクスは思ったが、次回はもっといやらしい格好で来させようと決め、自分の中だけで処理した。
「さぁ、イクス様、いつものように好きにしてくださいませ」
 下着姿のレイファンがベッドの上で股を開き、イクスを挑発する。
 既に勃起しているペニスが下着からはみ出し、その顔を覗かせていた。
「ふふっ」
 見慣れたとはいえ、適度に肉のついたレイファンの身体はイクスにとって何度見ても良い物である。
 胸は適度に大きいし、尻も太腿も着痩せするタイプなのか脱ぐと結構肉感的で、運動もあまりしていないので肌の触り心地も柔らかい。
「オナニーして見せて欲しいな」
「え? オナニー、ですか?」
「そうだよ、だって私のペニスはまだ勃起していないからな、お前のオナニーで立たせて欲しいんだけれど」
「はっ、はい」
 レイファンが両胸を掌で掴みゆっくりと揉みしだき始めると、彼女の乳頭からは白い液体が流れ落ちてくる。
「はふぅ、もうミルク出てますぅぅ・・・・」
 両胸を上に持ち上げ、乳首を同時に吸い上げて溢れるミルクの味を堪能すと、彼女のペニスはますます勃起してくる。
 イクスにとってもそれは同じで、自分の胸を吸い上げるレイファンをみて少しずつペニスが反応を始めていた。
「んふぁ、あふ、溢れてきてますぅ、甘くて美味しい私のミルクが・・・んふぁぁ」
 さすが自分の身体だけあって、何処をどうすれば気持ちいいかを心得ているのか、胸を揉み、溢れ出すミルクを吸い、乳首を転がすレイファンの舌の動きは見事である。
 歯で軽く噛んだり、かと思えば優しく舐めたり・・・・。
「なるほど、参考になるなぁ」
 イクスにそう思わせてしまうほど、自分自身を攻めるのは上手い。
 ぴちゃじゅる、ぺちゃ、ぷちゃぁ。
 わざと唾液とミルクの回る音を立てて舌を這わせて見せれば、イクスの興奮はより高まる。
「あっ、あっ・・・ペニスももう我慢出来なくなってますぅ」
 胸を舐め尽くしたレイファンは、今度は下着からはみ出したペニスを完全に露出させて強く掴み、上下に擦り上げ始めた。
「あああぁ、イクス様にレイファンのオナニー見られてるぅぅ・・・イクス様、射精するところ、見てください、レイファンがいやらしく射精するところ見て下さいぃぃっ!」
 じゅっ、ぎゅじゅっ、ぎゅちっ、じゅっ。
 こちらは胸を攻めるよりも更に手慣れた手つきである。
 いかにレイファンが毎晩のようにペニスの快楽に耽っていたかが解るほど・・・。
 いかにレイファンが自分のペニスから吹き出る精液が大好きか解るほど・・・・。
「はああああぁぁ、イクス様ぁっ、もうダメです、もうイっちゃいます、もう、精液吹き出ますぅぅ」
 口から舌を出し、涎の雫を流しながら狂ったように自慰に耽るレイファンの口にイクスのペニスがいきなり押し込まれる。
「んっ!? ぐむぅぅっ!」
 レイファンと比べると1・5倍の大きさはあろうかという巨大なイクスのペニスはレイファンの口を犯し、彼女の口内をいっぱいに満たす。
「お前が射精するまで待っていられないわ・・・・うふふ、レイファンのオナニー見て、もう立っちゃったわ」
 イクスは無理矢理腰を前後に振りながら、口を犯し続ける。
「私のペニスに火を付けちゃって・・・ふふふ、今日はお前を精液で満たしてあげる」

  To be Continued