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FMV-DESKPOWER H(575D4)/改

1995年〜2004年末まで使用した旧メインマシンです。

- 最終更新日 2007/12/15 -

富士通 FMV-DESKPOWER H (575D4)/改 スペック
マザーボード IXGP-350FP (DTK Computer PAM-0061V E1) BIOS Ver.3.03
Chip Set : VIA MVP3 (VT82C598MVP + VT82C586B)
Onboard VGA : 3D RAGE PRO TURBO (AGP 2x Mode 接続) VRAM 4MB + Optional 4MB = 8MB
Onboard Audio : ESS 1869 (Disabled)
CPU + CPU ファン AMD K6-2/550MHz + Windy Stream + シリコーングリス DS グリス 2 使用
RAM Transcend TS16MLS64V8W2 (SDRAM DIMM PC-100 CL2 128MB) x2 = 256MB
FDD FMV-DESKPOWER H (575D4) 付属品 TEAC FD-235HG (SMART CABLE-S 接続)
HDD Master HDD : IBM Deskstar 75GPX (DTLA-307030) 30GB 7,200rpm (SMART CABLE-S 接続)
Slave HDD : IBM Deskstar 14GPX (DTTA-371010) 10.1GB 7,200rpm (SMART CABLE-S 接続)
CD-ROM ドライブ プレクスター PlexCombo 20/10/40-12A (PX-320A/BS) (SMART CABLE-S 接続)
(CD-R x20、CD-RW x10、CD-ROM x40、DVD-ROM x12)
USB 1.1 マザーボード標準搭載 2 ポート/ 拡張スロットパネル引き出し
Sound Card クリエイティブ・メディア Sound Blaster Live! X-Gamer (PCI)
USB 2.0 + IEEE 1394a Adaptec DuoConnect (AUA-3121) (PCI)
(外部ポート USB 2.0 x3 + IEEE1394 x2、内部ポート USB 2.0 x1 + IEEE1394 x1)
LAN Adapter Card プラネックスコミュニケーションズ ENW-2401P-T (ISA)
Operating System Windows Me
接続している周辺機器
Display ナナオ EIZO FlexScan F520 17 インチ
Speaker FMV-DESKPOWER H (575D4) 付属品 アクティブスピーカー
Modem I-O DATA DFML-560E (RS-232C シリアルポート接続)
Mouse Logicool First Mouse+ (PS/2 ポート接続)
Tablet WACOM Art Pad II (RS-232C シリアルポート接続)
MO ドライブ I-O DATA MOC2-U1.3 (GIGAMO) (USB 2.0 接続)
メモリカードリーダー imation FlashGO! マルチタイプ10カード (FG-MULTI2M) (USB 1.1 ハブ に使用時のみ接続)
USB 1.1 ハブ サンワサプライ USB-HUB13GPH (4 ポート) セルフパワー/バスパワー両モード対応
連動タップ サンワサプライ TAP-RE3 プラグ仕様 3P/ 8 個口 全連動タイプ
プリンター EPSON PM-970C (メインプリンター) (パラレルポート に接続)
EPSON PX-V700 (サブプリンター) (USB 1.1 ハブ に使用時のみ接続)

(2007/12/15)

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富士通 FMV-DESKPOWER H (575D4)購入

画像:FMV-DESKPOWER H (575D4) と MJ-800C FMV-DESKPOWER H (575D4) と MJ-800C

1995年8月に念願のパソコンとプリンターを購入しました。他社の DOS/V 機と大分迷いましたが、一番拡張性がある様に思えたので富士通の FMV-DESKPOWER H (575D4) を購入しました。スペックは CPU は Pentium 75MHz、RAM 8MB、HDD 540MB、Display 17インチ、OS Windows 3.1 でした。当時は付属ワープロソフトによって「一太郎」、「Word」、「OASYS」モデルという様に別れていた記憶があります。僕は以前から現在に至るまで根っからの「一太郎 + ATOK」ファンなので、一太郎モデルをパソコン雑誌の広告を見て通販で購入しました。夏の暑い日に大きな段ボール箱に入った FMV が届いた事を思い出します。一緒に買ったプリンターはエプソン MJ-800C でした。当時としては解像度 720dpi x 720dpi で写真フルカラー印刷に耐えられる高性能インクジェットプリンターでした。

FMV は高倉健さん。初代カラリオの MJ-800C は内田有紀さんが CM やカタログに出ていた時代でした。これらを購入し約3ヶ月後、世の中は Windows 95 の発売で賑やかになりました。購入時に Windows 95 の発売時期は分かっていたので別にショックは無かったのですが、雑誌紙面から Windows 3.1 の影が急速に薄くなっていくのが少し寂しかったですね。でもユーザーインターフェイスも含め Windows 95 はとても魅力的でした。この頃はハードに関する知識もなく拡張なんて僕には手に負えない事と思っていたので、度重なるスワップにも我慢していました。この状態で約1年使用しましたが遂に拡張の道を踏み出す事となりました。

(2007/12/15)

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初めての拡張

RAM と HDD を増設 :普段使用していて何か処理する度にメモリ不足で HDD へスワップファイルとしてアクセスする状態で、最悪の場合フリーズする事もありました。目的としてはスワップを解消する為に RAM を増設し、新しく購入した HDD を IDE Primary の Master に接続。FMV に内蔵されていた HDD を自作ファイル保存用に Slave として設定するというのが今回の拡張作業です。それに加えて基本性能を上げておいて Windows 95 へ移行する為の事前準備という考えもありました。作業自体は難しくは無いのですが、パソコンのケースを開けて初めて中を見た時はドキドキしました。僕自身は作業は出来ないので僕の指示通りに母が作業をしてくれました。購入した RAM はメルコ(現在のBUFFALO) VMB-P16MG という SIMM を2枚。HDD はメルコ(現在のBUFFALO) DBI-V1600(1.6GB) です。

増設後の効果はスワップも激減しとても快適な環境になりました。この増設用として購入した DBI-V1600(1.6GB) は実体は Western Digital Caviar AC21600H というドライブでした。あと、パソコンで CG をやってみたかったので WACOM の Art Pad II という Tablet を購入して RS-232C シリアルポートに接続しました。

BIOS のバージョンアップ :僕のマシンの PCI バス規格が一部の拡張ボードの PCI バス規格と相違が出来て、その規格の相違を吸収する為 BIOS のバージョンアップが行われている事を知りました。安心して拡張ボードを取り付けられる様に先の事を考えてバージョンアップする事にしました。現在はメーカーサイトで BIOS なども含めファームウェアなども配布されて自己責任ですがバージョンアップする事が普通です。でも、当時は富士通の人を頼んで家に来てもらってバージョンアップを行うという時代でした。BIOS やファームウェア、デバイスドライバなどやソフトウェアのアップデータを気楽にダウンロードできる現在となっては不思議な感じですね。

Windows 3.1 から Windows 95 へバージョンアップ :Windows 95 への移行を考えていた時に MS-IME97 が一緒になったパッケージが発売されたので、これを購入してバージョンアップをしました。出来るだけシンプルな CONFIG.SYS と AUTOEXEC.BAT にしてから移行しました。Windows 95 発売から1年以上経過していた事もあり、色々なトラブル事例等を雑誌で見ていたので移行に関して特に問題も無くバージョンアップが出来ました。ただ、1つ残念だった事は新パッケージの Windows 95 がサービスパック1などの導入版じゃなかった事。新パッケージと言うから、それまでの不具合が解消されていると思っていました。その為この時点では Ver.4.00.950 です。その為か良くフリーズしました。この頃から「次はインターネット接続」を目標に情報収集を始めました。その為にはモデムとプロバイダーという問題が・・・。

(2007/12/15)

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インターネット使用に向けて

まずは、モデム選び :Windows 95 発売後、急速にインターネットが雑誌記事も含め話題に上る様になりました。もちろん僕も興味津々でそれらの記事などを読んでいました。しかし、僕が購入した FMV-DESKPOWER H (575D4) はモデム機能を搭載していませんでした。当時はモデム機能を標準機能として搭載していないマシンも多かったのです。今となってはどんな低価格マシンでも付いている機能ですから考えられませんけどね。ですから僕がインターネットを使う為にはまずモデムを購入して拡張しなければなりませんでした。モデム購入にあたって「外付け型」か「内蔵型」か悩みました。「外付け型」だと RS-232C シリアルポートに接続する事になります。僕の FMV のシリアルポートは低速仕様の為、シアルポートの転送速度が外付けモデムの足を引っ張り、モデム本来の速度を発揮出来そうにない様に思いました。

画像:Phone Blaster 33,6 PnP (ISA) 拡張カード Phone Blaster 33,6 PnP (ISA) 拡張カード

Phone Blaster 33,6 PnP (ISA) を購入 :結論として手が不自由な僕としてはモデム自体のスイッチの ON、OFF 等を考えなくても良い内蔵型の方が使い勝手が良い様に思いました。内蔵モデムなら RS-232C シリアルポートの転送速度に依存しませんしね。色々と検討した結果、クリエイティブ・メディアの Phone Blaster 33,6 PnP (ISA) という拡張カードに決めました。これは Sound Blaster 16 + 33,600bps Modem という1枚2役の ISA カードです。つまり、サウンド機能とモデム機能が一体なのです。先の事を考えると拡張バスの数も4つしかないし、1つを FMV 購入時搭載の Sound Blaster 16(Plug and Play 非対応) で使っていた為、これと交換する事で1つ拡張バスのみでサウンド機能とモデム機能がまかなえる訳です。そんな理由でこのカードにしようと決めました。

このカードは Plug and Play 対応なのでジャンパースイッチを使わずに IRQ や DMA、I/O ポートアドレスなどのシステムリソースの変更が出来ます。今後新しく拡張カードを挿す時も Plug and Play 同士の方が相性が良いはずです。このカードも母の協力と前回の拡張経験もあって取り付けは意外とすんなり済みました。これでハード的な環境は整いました。ですがインターネットに接続する為には ISP と呼ばれるインターネット・サービス・プロバイダと契約しなければなりません。残念ながら当時、僕の地域の市内局番区域内にはプロバイダがありませんでした。隣接地域にはプロバイダがありましたがダイヤルアップ接続時の通話料が高くなりますので、簡単に契約という訳にも行きませんでした。ですので情報収集しつつも様子見といった状況でした。

(2007/12/15)

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プロバイダと契約

インターネットの扉開く :そんな時、市内局番区域に丁度良いタイミングで出来たプロバイダ「Gin Gin Net(現在の J-StarNet)」と1997年4月に契約しました。やっと僕もインターネットの仲間入りが出来た訳です。当時 AP はまだ 28,800bps 接続でした。でも初めてインターネット接続して Web サイトを見た時やメールをした時は、それまでの拡張が報われた思いもあって感動した事を思い出します。インターネットが使える様になりソフトのパッチやオンラインソフトをとても簡単に入手出来る様になりました。早速 Windows 95 のサービスパック1や修正モジュール、拡張モジュールをダウンロードしてインストールしました。結果 Windows 95 のバージョンが Ver.4.00.950a となり安定性が向上しフリーズが激減した事を記憶しています。雑誌の付録に Internet Explorer 4.01 が付いていたのもこの頃でした。

一般的にブラウザ戦争言われる Netscape Navigator と Internet Explorer の争いが激しかったのもこの頃でした。僕はインターネットを使える様になった当時から Netscape Navigator が好きでを常用していました。その後も Netscape Communicator へと使い続けてきました。さすがに Netscape 6 は安定性などの面で僕的には常用する気にはなれず、次の Netscape 7.1 を常用ブラウザとして使う様になりました。残念ながら正式な日本語版は Netscape 7.1 までしかリリースされていません。以後も開発は紆余曲折しながら Netscape 8、Netscape 9 へと続いています。それらのバージョンでも正式なモノではありませんが有志の方が作られた日本語化パックというモノもあります。僕は Netscape 7.1 以降は、ある意味 Netscape の血統を継ぐ Mozilla Firefox を常用ブラウザ、Mozilla Thunderbird を常用メーラーとして使っています。

(2007/12/15)

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マザーボード交換(準備編)

拡張の構想 :当時、僕の頭の中では憧れの拡張3点セットがありました。それはカノープスの Power Window GX/4VC + Intel の Pentium MMX オーバードライブプロセッサー 180MHz + SIMM 32MB を2枚というモノでした。もし、この3つの拡張が出来れば僕のマシーンも大化けするだろうと思っていたんです。でも、確かに現状よりは随分パフォーマンスアップは出来るでしょうけど、足まわりというかチップセットが古すぎてグラフィックカードや CPU の足を引っ張るんじゃないかと思いましたし、それに加え Ultra ATA も使えないのです。そう考えていくと行き着く先はマザーボード交換と言う事になってしまうんです。でも、FMV のマザーボードは LPX タイプという、マザーボードにライザーカードを挿してそこに拡張カードを挿すという物。チョット特殊なマザーボードの為に一般的では無くてほとんど市販品はないのです。

それにマザーボードとライザーカードの相性があったり、本体ケースに合わなかったりと難しいらしいのですが、メーカーマシンを対象とした交換用マザーボードセットの「レスキューアップグレードキット」という良い物がありました。このシリーズには FMV 用もあり、チップセットは Intel 430TX で S3 ViRGE DX VRAM 2MB (Max4MB) がオンボードで搭載されています。もちろん Ultra ATA も使え、CPU も MMX Pentium 233MHz まで対応しています。という事で、「レスキューアップグレードキット」の 430TX 版の購入に向けて色々と調べていたら、思わぬニュースが飛び込んできました。なんと「新レスキューアップグレードキット Rescue IXGP-300 FP」が出るとの事、それもチップセットが VIA MVP3、オンボードビデオチップは AGP 2X ATI RAGE LT Pro 4MB(Max8MB)。USB もオプションで使えるとの事でした。

何といってもチップセットに VIA MVP3 という事の魅力はベースクロック 100MHz 対応という事で、ベースクロック 100MHz といえば CPU は当時話題の AMD K6-2 300MHz が使えるという事を意味していました。K6-2 は AMD オリジナルマルチメディア拡張機能「3DNow !」を搭載し、3D グラフィック処理のスピードつまり浮動小数点演算処理を強化した CPU でした。それまでの K6 はビジネスソフト等に使われる整数演算処理は強かったけれど、浮動小数点演算処理に関しては Intel 製の同クロック CPU には勝てませんでした。そこで K6-2 は浮動小数点演算処理を強化し「3DNow !」に最適化されたソフト上では、同クロックの Pentium II といい勝負が出来らしく非常に期待されました。とは言っても「3DNow!」に最適化されたソフトじゃないと K6 と変わらないらしいですけどね。

ですが、ベースクロックが 100MHz にアップした事でパフォーマンスアップが期待できます。ビデオ周りに関して言えば、AGP 2X ATI RAGE LT Pro 4MB(Max8MB) という事で当分は不自由する事はないと思いましたし、メインメモリにはベースクロック 100MHz となれば、PC-100 規格対応品で CL2 相当の SDRAM DIMM が理想でした。「新レスキューアップグレードキット」は最終調整の遅れで出荷開始予定が延びました。そうこうしている内に Windows 98 が発売になったり、チップセットに Intel 440BX が載った「Pentium II 対応レスキューアップグレードキット」が発表されました。絶対的な性能では Slot 1 が優位にあるし、Super 7 (Socket 7 の FSB 100MHz 対応版) の今後もチョット心配ではあります。でも、性能を重視して 440BX が載ったレスキューアップグレードキットを購入する選択はあまり良くない様に思いました。

そこまでするならば、FMV-DESK POWER の本体にこだわらず 440BX が載った ASUSTeK や GIGA-BYTE 等の汎用マザーボードを買った方が情報も入手しやすいしサポートも受けやすいと思います。それに何より価格が安いという事です。その場合はケースを別に買う必要がありますけどね。その様な事を考え Super 7 チップセット VIA MVP3 + K6-2 の組み合わせに決めました。しかし、システムの安定性としてどの程度なのかも心配です。Intel 製のチップセットと Intel 製 CPU の組み合わせよりも多分不安定なんだろうという感覚が頭をかすめます。それもそのはずで、なにせ Intel は業界標準なんですからね。でも世代的に古い 430TX + MMX Pentium という安定性重視の良い意味で枯れたシステムを組むのは面白みがないし、システムとしての寿命も短いと思うのです。

パーツの調達開始 :いよいよパーツの調達を始めました。まず、CPU は AMD K6-2/400MHz、CPU ファンは Windy K6-2/400 専用のバルク品です。CPU ファンは山洋製にしようかと迷ったんですが MMX Pentium にはベストマッチらしいですけど、K6-2 に使うには CPU との密着面が小さく、熱伝導がイマイチと言うのを何かで見た様な気がしました。その為 Windy K6-2/400 専用 CPU ファンという K6-2/400 の名を冠した純正じみたモノに決めました。Windy は「冷えない」という様な情報と「よく冷える」という情報があってとても気になったんですが、Windy K6-2/400 専用 CPU ファンは CPU の固定に枠を使う様になった為に CPU とファンの密着が良くなり、効率良く冷えるらしいという情報に期待して購入しました。

画像:SDRAM DIMM 128MB PC125 CL2 HITACHI SDRAM DIMM 128MB PC125 CL2 HITACHI

メモリは SDRAM DIMM 128MB PC125 CL2 HITACHI という一応ベースクロック 125MHz まで OK というバルク品のメモリです。チップは HITACHI 製で 5264805DTTA60 PC100-222-60 というチップがモジュールの表裏合計16個付いていました。また、モジュールには Made in Japan の文字。まぁ 動作マージンが多くオーバークロックに強い PC-100 メモリという事だと思います。僕の場合は別にオーバークロックさせるつもりはないので普通の PC100 メモリでも十分なんですが、初めてのバルク品購入だったので「まるっきりのノーブランド品」を買う勇気が無く、少し高かったんですがこちらにしました。あと、動作マージンが多いという事はシステム全体の安定性にも役立つだろうと考えた結果です。動作マージンが多いという事に関しては HYUNDAI 製のチップも評判が良い様でした。

画像:キャラベル PD-R220FBA (PD/CD-R ドライブ)キャラベル PD-R220FBA (PD/CD-R ドライブ)

FMV に標準搭載の 4 倍速 CD-ROM ドライブと交換する為キャラベルの PD-R220FBA という ATAPI タイプのドライブを購入しました。2 倍速で CD-R が焼けて CD-ROM も 20 倍速。そして PD も使えるという欲張った1台3役の優れモノです。CD-R も CD-ROM のスピードも当時の最新ドライブに比べれば見劣りしますが実用性は十分。何よりファイルの整理やバックアップの苦労していたので CD-R メディアを使えるのは何よりです。チップセットの VIA MVP3 のバスマスタ IDE ドライバとの相性がチョット心配でしたけど、Windows 98 標準のドライバで解決できる様でしたから、まぁ何とかなると思っていました。当時 VIA はドライバ関係が弱いとよく言われていましたね。メインドライブとして使う為に購入した HDD は IBM DTTA-371010 というベアドライブです。

このドライブは Ultra ATA 対応で 7,200rpm の 10.1GB という容量のモノです。僕としては憧れの IBM 製 HDD を起動ドライブに決めました。なぜ、7,200rpm のモノにこだわるかというと CD-R に安定した焼き込みをする為には高速ドライブの方が良いと思ったからです。容量も 10MB もあれば CD-R 用や仮想 CD-ROM ソフト用に専用パーテンションも切れそうだと当時は考えていました。その時の僕のマシンは前回の拡張で購入した WESTERN DIGITAL の 1.6GB を起動ドライブ、スレーブとして FMV 購入時搭載されていた Quantum の 540MB のドライブを自作ファイル保存用に使っています。この2つの HDD はどちらも Ultra ATA には対応していません。まぁマザーボードも対応していないんだから当たり前ですが・・・。でも、拡張後はチップセットが変わるので Ultra ATA 対応品を使える様になる訳です。

1本の IDE ケーブル上に Ultra ATA 対応品とそうじゃないモノを混在させても大丈夫らしいので、Slave に自作ファイル保存用として現在の起動ドライブの WESTERN DIGITAL の 1.6GB を繋ごうと思いました。WESTERN DIGITAL のドライブは HDD 同士の相性という面で割合相手を選ばずに動作するという評判がありました。とは言っても実際やってみないと解らないし増設には同じメーカーのモノの方が安全という時代でした。あと、今回の拡張計画で実行しようと決めていた事がありました。それは「熱対策」です。僕の様に PC の稼動時間や使い方がヘビーじゃない場合には熱という事について神経質になる必要はないのかも知れません。でも、通常の HDD より熱を持つ 7,200rpm の起動ドライブに使い、さらに熱を持つという事では CD-R ドライブで CD を焼く時も熱も無視できない様に思いました。

その他にも CPU をはじめ熱源はいっぱいある訳ですし FMV の筐体は小さく、タワー型の筐体の様に通風が良くない為に熱がこもりやすいのは間違い有りません。熱は HDD 等のドライブ類の寿命を縮めたり CPU の熱暴走、あげくの果てにコンデンサーの容量飛びなど安定動作の敵なんです。という事である程度の熱対策をした方が安心だろうと考えたんです。実行しようと思った熱対策の1つ目は、CPU ファンの Windy K6-2/400 の能力を出来るだけ引き出す事でした。具体的には CPU と CPU ファンとの密着度をアップし放熱性能を上げる為に良質で熱伝導率の高いと思われる当時有名だった「DS グリス」というシリコーングリスを使う事です。シリコーングリスも色々ありましたが僕が選んだのは「DS グリス」は「SS グリス」というモノの改良品です。

SS グリスは通常のグリスより「5〜10度は CPU の熱が下がる」といわれ、その SS グリスをさらに改良して5倍以上の放熱効果が期待されると言われるのが DS グリスでした。そして熱対策の2つ目は FMV の筐体内の通風を良くして廃熱効率を上げる事です。筐体内の通風を考えた場合に1番通風の妨げになっているのは FDD や IDE 等のフラットケーブルだと思ったので、それらを全てスマートケーブルに変えようと思いました。スマートケーブルはコネクタ部分以外のケーブルの所を束ねて1本にした様なモノで、シールドタイプや長さなど色々な種類がありました。ケーブル類は必要以上に長いモノはノイズを拾ったりするのでシールドタイプで長さの丁度良いモノを購入。シールドタイプのスマートケーブルを使う事によって HDD の転送効率アップと低ノイズにより CD-R 書き込みの安定化を目指そうと思いました。

どちらの熱対策もファンを増やすなどの積極的な対策ではないですが廃熱しやすい環境整備という様な感じです。車のチューンの様にエンジンのみのパワーアップだけじゃなくてサスペンションや、ブレーキもチューンしないと早く走れないと同様にトータルバランスという考えです。Rescue IXGP-300 FP は出荷開始が最終調整の遅れでなかなか入手できませんでした。マザーボード自体は IBM や COMPAQ など他メーカー用の Rescue シリーズと同じらしく、ライザーカードや付属品を変えてパッケージングしているらしいんです。それで FMV 用を注文する人が多く IXGP-300 FP 用のライザーカードが不足しライザーカード待ちという状況でした。でも、1つだけ待って良かった事がありました。それはマザーボードのバージョンが上がった事。型番も IXGP-300 FP から IXGP-350 FP になりました。

変更されたところはビデオチップが 3D RAGE LT PRO から 3D RAGE PRO TURBO になり、あとの変更点は対応 CPU が増えた様です。IXGP-300 FP の 3D RAGE LT PRO はデジタル液晶出力サポートしていた事もあり、通常のパラレルポートのある所にデジタル液晶出力ポートがありました。その代わりパラレルポートと USB コネクタの付いたスロットパネルで外に引き出すモノでした。当時はデジタル液晶出力ポートの重要度は低く、使いたくなったとしてもアナログ液晶ディスプレイの方が選択肢が多い時代です。ですから僕はデジタル液晶出力ポートは要らないから通常の場所にパラレルポートがあった方が良いのに・・・。と思っていたんです。それがバージョンアップでオンボードビデオチップが 3D RAGE PRO TURBO に変更になり、デジタル液晶出力部を廃止して通常の場所にパラレルポートが戻った訳です。

USB についてはスロットパネルを使うという点は変わりませんがとっても嬉しい変更でした。まぁ欲を言えばグラフィックチップが最新の RAGE 128 とかだったら最高なんですけどね。そうこうしている内にやっと Rescue IXGP-350 FP を入手する事が出来ました。ウキウキして箱を開けて見たらビデオチップが・・・。3D RAGE LT PRO から 3D RAGE PRO TURBO に変更されて喜んでいたというのに、なんと実際に搭載されていたのは 3D RAGE PRO TURBO ではなく RAGE IIC にスペックダウンしていました。理由は 3D RAGE PRO TURBO チップが入手困難で RAGE IIC に変更になったとの事。しかも AGP 1x Mode での内部接続というおまけ付きでがっくりしましたね。「欲を言えば RAGE 128 とかだったら最高」なんて思ったのが悪かったんでしょうか。

メーカーが言うには「DVD の再生をしながらの他の作業や 3D での重い処理、または CAD などの高度な処理等をしなければほとんど変わらない」との事。まぁ FMV 購入時の Cirrus Logic 5434 VRAM 2MB よりも RAGE IIC VRAM 4+4=8MB の方が良いに決まってますが、AGP スロットが無いのだから少しでも良いチップをオンボードして欲しかったんですがねぇ・・・。じっくりとマザーボード上のコネクタの配置やジャンパスイッチなど設定も解ったので、いよいよ拡張計画の実行です。紆余曲折がありましたが思ってたパーツを全て揃える事が出来ました。パワーアップした FMV が目覚める日も間近といったワクワクした気分を今も思い出します。パソコンの大手術を怖がって嫌がる母を説得し助手にして気合いを入れ、ついに FMV の分解です。

(2007/12/15)

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マザーボード交換(実行編)

画像:今回の拡張のために揃えた全パーツ今回の拡張のために揃えた全パーツ

ファイルのバックアップ :いよいよ拡張計画の実行です。まず準備としてファイルのバックアップです。自分で作った文書、画像、メール内容、メールアドレス、ブックマーク等々、他にもダウンロードしたアプリケーションのパッチ、オンラインソフトもいっぱい。ハガキ印刷ソフトの住所録もある。そして気になる情報の書いた HP のファイルも・・・。という感じで結構いっぱい有るんですよねぇ。当時する事が出来たバックアップ方法としては、圧縮後に分割しフロッピーにバックアップするしか僕には方法がない。しかし、数十枚にも分割しバックアップをするなんて事は、手の動きの悪い僕にとってフルマラソンを完走するぐらい疲れる(チョットおおげさ)。でも、まじめな話フロッピーの出し入れは本当に疲れるんですよ。さて、他に何か良い方法はないものかと色々と考えました。

思いついた方法は、今まで Master として OS やアプリを入れて使っていた Western Digital の 1.6GB の HDD を拡張後は Slave として使う予定なので、これを起動ディスクで1度フォーマットして、それまで Slave HDD にあった重要ファイルをこの HDD にコピー後、PC を分解してジャンパを Slave にすれば楽に移行できると思ったんです。でも、一応念の為に最小限のバックアップとしてメールアドレスとブックマーク、ハガキ印刷ソフトの住所録をフロッピーに保存しておこうと思いました。後の悪夢をかろうじて救ってくれるフロッピーになるとはこの時は思いませんでした。あと、まだやっておく事があります。Windows 95 の起動ディスクでは 2GB 以上のパーテーションを切れない為に Windows 98 を途中までセットアップして FAT32 対応の起動ディスクを作り、その後にインストールをキャンセルし Windows 95 環境に戻りました。

具体的に言いますとシステムの構成は Master として Western Digital の 1.6GB の HDD。Slave には Quantum の 540MB の HDD という構成です。Slave の HDD 内のファイルを整理し、バックアップファイルなど必要なモノ全部をこの HDD の中に保存。念の為に最小限のバックアップとしてメールアドレスとブックマークそしてハガキ印刷ソフトの住所録をフロッピーに保存。これで Windows 95 ともサヨナラです。Windows 95 の起動ディスクを FDD にセットし再起動させます。味気ない真っ黒な DOS 画面を拝みながら Master HDD を懐かしのコマンドでフォーマット。続いて同じく懐かしのコマンドで Slave HDD に保存しておいた全てのバックアップファイルを Master HDD へコピーしてデータの移行は終了です。書くとややこしいですが早い話が拡張後 Slave として使う HDD に大事なファイル全部を保存するという事です。

これでまずは、分解前の準備は終わりました。

画像:本体カバーを外したところ本体カバーを外したところ

旧機器の取り外し :今度はいよいよ FMV の分解です。ディスプレイやスピーカー、マイクやプリンタと電源関係、電話線にタブレット等の色々なケーブルを全て外し本体のみにします。ケースのカバーは後方の3本の手回しネジを外してから、カバーを後方にずらしながら持ち上げれば簡単に外す事が出来ます。フロントパネルも2つのツメを開けば簡単に外す事が出来ました。カバーを外すと入り組んだケーブルや「私は精密機器です」という声が聞こえてくる様な基板が見えます。初めてカバーを開けた時は「うっ、触ったら壊れそう・・・」という感じで本当にドキドキして怖かったのを憶えています。ところがもう何回か拡張し中身を見ていますし PC 内の構造も一通り知っていますので、静電気には気を付けますが必要以上の神経は使わなくなりました。

逆に、基板を見ると何となくウットリと「格好いいなぁ」とか「キレイだなぁ」とか挙げ句の果てには「ワクワクしてくる」という症状が・・・。本当に慣れっていうのは恐ろしいですねぇ。分解作業前には手を洗いタオルなどで水分を良く拭き取り乾かして、ドアノブ等の金属部分に触れて静電気を放電しておきます。分解手順としては最初に本体の強度を保つために端に付いている金属のバーを外し、次に ISA スロットの Phone Blaster 33,6 PnP カードに接続されている CD-ROM ドライブからのオーディオケーブルを外して Phone Blaster 33,6 PnP カードを抜きます。続いて本体に強度アップとライザーカード固定のために付いているセンター金具を外した後にライザーカードも垂直に抜き取ります。そして、マザーボードに挿さっているケーブル類(IDE X2、FDD、LED、AT 電源)を抜きます。

今度はドライブ類の取り外しです。 HDD 2台、CD-ROM ドライブ、FDD 各ドライブの後方に挿さっているケーブル類を全て抜きます。Master HDD と CD-ROM ドライブは金具で一体になっているのでネジを外し一体のまま取り外します。ただ PC 本体全面に引き出しながらケーブル類を抜いた方が作業がしやすいかも知れません。Slave HDD は台座の様な金具が底面に付いていますので一緒に外します。 FDD も上げ底の様な金具が付いていますのでそれと一緒に取り外しますが、電源 BOX から出ているメインスイッチのケーブルが太いし FDD の上げ底金具にナイロンバンドで止めてあるのでバンドを取ってから、メインスイッチをケースに固定していたネジも外してFDD の取り外し作業をしました。このナイロンバンドは再利用可能のモノでラッキーでした。

画像:分解も最終段階分解も最終段階

ここまで来ると、もう筐体内はスッキリしたもんです。有るモノといえば電源 BOX とマザーボード位です。もちろん電源 BOX は外さないので残りはマザーボードのみという事になります。マザーボードの固定は4本のプラスネジと PC 本体後部のコネクタ部分にある8本の六角ネジで固定されています。問題はこの六角ネジで分解前にサイズの合うボックスドライバを入手出来なかった為に、最初は手持ちのラジオペンチで作業をしました。でも、この方法はあまりお勧め出来ませんね。なにせ六角ネジに傷が付くしコネクタが近くにあるので過ってピンを曲げた時にはもう泣くに泣けない状況になりますから・・・。何とかしてボックスドライバを入手した方が良いと思いますが、サイズが合ってもあまり肉厚のモノだとコネクタと六角ネジ間が狭いのでうまくいきません。

ところが良いモノが押入の奥にあったんです。それは田宮のラジコンキットに付いていた十字レンチです。これは肉薄でネジを傷付ける事もなく簡単に六角ネジを付けたり外したり出来てとっても便利ですのでお持ちの方はお試しを。以後、何回かこの六角ネジを外す事になってしまった時も楽でした。全てのネジを外せばマザーボードも簡単に取り外す事が出来ます。これでケース内は電源 BOX のみという感じで空っぽです。外した FMV-DESKPOWER H (575D4) のマザーボードは Acer 製の V12LC というマザーボードでした。同じ 575D4 モデルでも発売時期やロットなどで結構違いがある様です。1995年夏頃のモデルは BIOS ROM が2つあり、ジャンパ設定で Acer 製と富士通製の起動 BIOS を選べるという雑誌記事を見た事がありました。このマザーボードもまさしくその通りでした。

画像:FMV-DESKPOWER H (575D4) の Acer 製 V12LC マザーボード
FMV-DESKPOWER H (575D4) の Acer 製 V12LC マザーボード

画像:新しい IXGP-350FP マザーボード新しい IXGP-350FP マザーボード

新マザーボードへパーツ組み込み :いよいよ新しい部品達の組み込みです。まず、IXGP-350 FP マザーボードに CPU と CPU ファン、増設 VRAM と DIMM の取り付けからです。マザーボードには設定用のジャンパやスイッチが結構ありますが、CPU については K6-2/400MHz を使うので (100MHz x4、Core=2.2V、I/O=3.3V) にセット。SDRAM Clock はもちろん (100MHz) にセットし Sound に関しては今迄使っていた Phone Blaster 33,6 PnP (ISA)を使うつもりなので、Onboard Audio の ESS 1869 は (Disabled) にセットして無効としました。他にもセッティング用ジャンパはありますが変更する必要がなかったのでデフォルトのままです。これでマザーボードに関しての設定が済み下準備が終わった事になります。次は CPU と CPU ファンの取り付けに移りました。

K6-2/400MHz は CPU 本体の上に金属のプレートが張り付いている様な形状で、その隙間に CPU ファンの Windy K6-2/400 を固定する黒いプラスチック製の枠の様な部品を、横から滑り込ませる様に挿して上から Windy 本体をその枠にパチッとはめるという様な感じです。普通の CPU ファンの様に CPU Socket 自体にツメで固定する物とチョット違い、バルク品なので説明書もなく戸惑いました。という事で CPU Socket のレバーを上げ Windy K6-2/400 固定用の枠を付けた K6-2/400MHz を Socket に向きを合わせてスコッと挿し、Socket のレバーを下げて CPU を固定しました。このレバーが結構力がいるし、きしむ様な音がいうのドキドキしましたね。CPU を付けたら CPU ファンへの熱伝導を助ける為にシリコーングリスの「DS グリス」を塗ります。

画像:シリコーングリスは「DS グリス」を使用シリコーングリスは「DS グリス」を使用

もともと Windy K6-2/400 ファンには熱伝導両面テープが貼ってありましたがそれを剥いだ後に、より熱伝導率の高い「DS グリス」を今回使用しました。このグリスはとても粘度が強くて薄く塗るのにとても苦労しました。使用済みのテレカを使う人もいる様ですが僕はプリンに付いてくる平らな使い捨てスプーンを使って塗りました。なんでもこの「DS グリス」にはダイヤモンドの粉末が入っているそうですし、CPU 裏の剣山の様なピンは「金」との事で何ともバブリーですね。あとは枠に合わせて Windy をパチッとはめ CPU との間の DS グリスをのばす様な感じで少し圧力をかければ OK です。ファンの電源はマザーボード上にあるコネクターに接続しました。CPU を単体で持ってみると「これがパソコンの頭脳なのか・・・」と不思議な感覚と同時に感動してしまいました。

次はマザーボードオプションの増設 VRAM 4MB の取り付けです。この VRAM モジュールはよくあるノートパソコンのメインメモリの増設と同じ様に、マザーボード上のスロットに斜めに挿してマザーボードに対して平行に倒すという感じです。増設 VRAM の取り付けは多少きつかったのですが作業自体は簡単でした。メインメモリの SDRAM の取り付けの方はとてもきつくて大変でした。特にこの IXGP-350 FP マザーボードに付いている DIMM スロットは高さを低くする為に斜めに SDRAM を挿す様になっているので、普通のマザーボードの様に垂直に挿すのと違って力が入りにくくて結構大変でした。解決方法というか僕の場合は新聞紙を当てて壁に押しつけマザーボードが滑らない様にして DIMM スロットに SDRAM を挿しました。

画像:マザーボードへのパーツ取り付け完了マザーボードへのパーツ取り付け完了

これでマザーボードのセッティグやケースに組み込む前に取り付ける物は全て付けました。でも、キット開封時に1つ気になった事がありました。それは IXGP-350FP の BIOS ROM が斜めに刺さっていた事です。具体的に言うとライザースロット側が浮いていたのです。実際に BIOS ROM のピンがマザーボード上の接点と接触していて使用上問題がない状態だったのかについては解りません。しかし、このまま組み上げても気分的にもスッキリしないのでマイナスドライバで慎重に少しずつ ROM の両サイドを持ち上げ、一度 ROM を完全に抜き取ってからピンの曲がりや折れがないか確認し ROM の印とマザーボードの印を合わせて真っ直ぐに差し直しました。この作業自体は難しくないのですが余計な作業ですし ROM 外し用の工具も無いので手に汗を握ってしまいました。

PC ケースへパーツ組み込み :今度はマザーボードを PC ケースに固定します。マザーボード後部のコネクタ部分にある8本の六角ネジ取り、ケース後部のコネクタ類がでる穴にマザーボードの位置を合わせて設置し8本の六角ネジと4本のプラスネジでマザーボードの基板を固定します。全てのネジを少しずつ締めていって平均に力が掛かる様にしてマザーボードが歪まない様に気を付けました。次はドライブ類の組み込みです。この FMV は FDD 1台、HDD 2台、CD-ROMドライブ 1台という構成になっています。分解時にも書きましたが Master HDD と CD-ROM ドライブは金具で一体になっているので、まずは CD-ROM ドライブを金具に固定している4本のネジを外して今まで使用していた 4 倍速ドライブと、新しく購入した Caravelle PD-R220FBA (20倍速CD-ROM + 2倍速CD-R + PD) を交換してネジ止めします。

PD-R220FBA のジャンパ設定は Master・Slave 占有モードにしました。この Master・Slave 占有モードというのはドライブ自体は1台なのですが、システム的に Master に CD-ROM ドライブ、Slave には PD ドライブを認識します。つまりドライブ自体は1台でも実質的には2台の IDE デバイスが繋がっている様になる訳です。この場合には Windows 95/98 での使用時は PD-R220FBA 付属のドライバは必要はありません。それに加え OS 的にも軽くなるとの事です。チップセットメーカーの IDE バスマスタードライバとの不具合解決にも効果がありました。特に IXGP-350FP は VIA MVP3 ですので IDE バスマスタードライバとの相性が心配ではあるんですけど、IDE バスマスタードライバに関しては Windows 98 標準のモノを使えば解決できる様ですので Master・Slave 占有モードに設定しておけば安心と思いました。

今度は CD-ROM ドライブと金具で一体になっている HDD の設定です。今までこの HDD は Master に設定してありましたが、拡張後は Slave として使いたいので取り外さずにジャンパを Slave に設定。本来ならばここの位置には Master HDD を取り付けたいところですが上には PD-R220FBA があり CD-R として使用した時には結構発熱すると思います。拡張後 Master HDD として使う 7,200rpm の HDD も結構発熱すると思うので、発熱するモノを近くに配置するのはシステムの安定性にも悪影響だし機器の寿命が縮まります。ですからここの位置に取り付ける HDD はアクセス速度が遅く発熱量が少ないと思う Western Digital の Caviar AC21600H を Slave HDD に設定し取り付けました。ここでひとまず金具で一体になった Slave HDD と PD-R220FBA ドライブは置いておきます。

次は拡張後 Master HDD として使う HDD の設定です。今迄 Slave HDD として使っていた HDD には台座の様な金具が底面に付いていますので4本のネジを外して、拡張後 Master HDD として使う IBM Deskstar 14GPX (DTTA-371010) と交換します。ジャンパはもちろん Master に設定してあります。これでドライブ類をケースに組み込み前にするセッティングは終わりました。いよいよ PC ケースに固定します。まず最初に先ほどの金具で一体になっている Slave HDD と PD-R220FBA ドライブを PC ケース全面から挿入しネジで固定します。この時、固定前にケーブル類を取り付けておく方が良いかも知れません。なにせ PC ケースに固定してからだと狭くてチョット大変です。次は FDD の取り付けですが FDD には上げ底の様な金具が一緒に付いていますのでその金具ごと PC ケースにネジで固定します。

そして、この上げ底の様な金具の上に FDD と並ぶ様な感じで台座の様な金具を付けた Master HDD をネジで固定します。また、分解時に外したメインスイッチをネジでケースに固定して、電源 BOX から出ている太いメインスイッチのケーブルも FDD の上げ底金具にナイロンバンドで止めました。今度はマザーボードと各デバイスをケーブルで繋ぎます。まず、マザーボードの IDE Primary コネクタから SMART CABLE-S(IDE 2ドライブ用)を使用して、マザーボードに近い方から Master HDD の IBM Deskstar 14GPX (DTTA-371010) を繋ぎ、次に Slave HDD の Western Digital Caviar AC21600H を接続ました。高速ドライブの方をマザーボードに近いコネクタに接続した方がパフォーマンスが良いらしいのでそうしました。もちろん、それぞれのドライブに電源 BOX から出ている電源ケーブルを繋ぎます。

画像:今回使用した SMART CABLE-S (3本)今回使用した SMART CABLE-S (3本)

マザーボードの IDE Secondary コネクタからも SMART CABLE-S(IDE 1ドライブ用)を使用して、Master・Slave 占有モードに設定した Caravelle PD-R220FBA を接続し、電源 BOX から出ている電源ケーブルとオーディオケーブルを接続しておきます。このオーディオケーブルは後で ISA スロットに挿さす Phone Blaster 33,6 PnP カードに繋ぎます。FDD もマザーボードの FDD コネクタから SMART CABLE-S(FDD 1ドライブ用)を使用して接続し、電源 BOX から出ている FDD 用電源ケーブルも繋ぎます。今回使用した GrowUp Japan の SMART CABLE-S はケーブルが束ねてあるチューブの部分が透明で、ノイズ対策の為か銀色の金属のメッシュで信号線を包んでいるのが透けて見えます。通常のフラットケーブルとは違い PC ケース内の空調改善にも効果的だと思いました。

しかし、今回使用したこの SMART CABLE-S は中の信号線は等長ではありません。実際のところは解りませんが高速のデータ転送時にエラーを引き起こす恐れがあるらしいです。もちろん電気的に考えると中の信号線は等長の方が理想的です。もし、その事が気になる方は信号線が等長のソルダムの Intelli cable の方が良いかも知れません。小さな事ですが PC の安定性を確保する為には重要なポイントかも知れませんね。とは言うものの僕は GrowUp Japan の SMART CABLE-S がお気に入りです。幸い Ultra ATA/33 程度ならデータ転送時にエラーも無い様で調子良い感じです。あと、この SMART CABLE-S は1番ピンが解りにくいのですがコネクタの部分をよく見ると三角形の印があるので解ります。その後 IDE 用のスマートケーブルも Ultra ATA/66 対応の製品が出てきました。

今度はケース全面にある Power LED と HDD LED の交換です。FMV の2つの LED ケーブルは LED からは合わせて4本のケーブルが出ていますが、途中で1本がループされてマザーボードには3ピンで接続する様になっています。しかし、これから使う IXGP-350 FP マザーボードは Power LED と HDD LED が別々のコネクタであり、このままでは接続できませんので IXGP-350 FP に付いてきた Power LED と HDD LED に交換する事になりました。しかし、これがまた大変でした。2つの LED を固定している金具はネジを取ればケースから分離できるので作業自体はやりやすいんですが、LED の球を抜くのが大変きつく苦労しました。また、新しい LED の球もきつくてなかなか入らず LED の球を入れるプラスチックのパーツをヤスリで少し削って、何とか無事に2つの LED を交換する事が出来ました。

ちなみに今迄の Power LED と HDD LED は両方(黄色)でしたが、今度の LED は Power LED(赤)と HDD LED(オレンジ)になりチョットしたイメージチェンジです。LED を無事に交換する事が出来ましたので2つのコネクタをマザーボードに接続しました。次はマザーボードに電源 BOX から出ている電源ケーブルを接続します。マザーボード上には ATX 電源用と AT 電源用のコネクタがありますが、僕の FMV の電源 BOX は AT 電源なのでもちろん AT 電源用のコネクタの方を使います。ATX 電源のコネクタと違い AT 電源用のコネクタは2つのコネクタに分かれていて挿し方もチョット変わっています。マザーボード上のコネクタに電源 BOX からの電源コネクタを斜めに当てる様にしてフックを引っかけ、垂直に起こしながらまっすぐに挿すという感じです。2つのコネクタの黒いコードを中心で隣り合わせる様に接続します。

さて、ここまで来るともう最終段階です。マザーボードに IXGP-350 FP 付属のライザーカードを垂直に挿します。結構力が要りますが奥までしっかりと取り付けます。続いて PC ケースの強度アップとライザーカード固定の為のセンター金具を取り付けてネジで固定します。この辺の作業は分解時の逆になるだけで難しくはありません。元々 FMV-DESKPOWER H (575D4) のマザーボード上には Sound や Modem 関連のデバイス等は Onboard されていません。もちろん USB 等もある訳もなくケースにもそんなデバイス類が顔を出す様な穴はありません。でも今度の IXGP-350 FP は USB 対応です。USB はマザーボード上から幅の狭いフラットケーブルで USB コネクタが2つ付いたパネルと接続して拡張スロットに取り付けます。

画像:拡張パーツの組み込み完了拡張パーツの組み込み完了

FMV のケース後部には4つの拡張スロットがあり、上から ISA X2、PCI/ISA X1、PCI X1 という様になっています。つまり上2つが ISA、下2つが PCI 拡張カードを挿せる様な構成です。1番上の ISA スロットには Sound + Modem 機能の Phone Blaster 33,6 PnP (ISA) を挿して、PD-R220FBA ドライブからのオーディオケーブルを繋ぎました。2番目のスロットには USB コネクタが2つ付いたパネルを取り付けました。もし Onboard Audio の ESS 1869 を使用する場合はマザーボード上から幅の狭いフラットケーブル2本を使って、拡張スロットに Audio コネクタが付いたパネルを取り付ける事になります。最後にケースの強度を保つために端に付ける金属のバーを取り付け、フロントパネルを PC ケースに取り付けました。一応今回の拡張作業は完了です。念の為に本体のカバーは動作確認が済むまで開けておきます。

画像:作業も一段落しホッとして記念写真をパチリ作業も一段落しホッとして記念写真をパチリ

ここ迄で来ればマザーボード交換も一段落です。まるで自作機製作の様でしたが案外順調に終わりました。作業自体はネジを使ってのパーツの固定や、大小各種コネクタでの接続など大して難しいモノではありません。簡単に言ってしまえばラジコンの組み立てレベルの作業です。とは言うものの基板剥き出しのパーツは静電気などに弱かったり気分的には慎重になりますけどね。しかし今回パソコンの中枢部品の CPU を直に触れたり、自身でマザーボードの設定の意味を確認しつつ行う事で完成品としてのパソコンではなく、各パーツの集合体という意味でより身近なモノとなりました。DOS/V 機が一般のモノとなりパーツの相性問題も最新規格を追わない限り過度に心配する必要もなくなりました。問題は組み立て自体よりも BIOS やドライバなどの設定理解して行う事が重要に思います。とりあえず「優秀な助手さん?(笑)」のお陰という事で記念撮影です。

(2007/12/15)

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マザーボード交換(初起動編)

画像:初起動して動作チェック初起動して動作チェック

初起動と動作チェック :さて、ついに新システムが目覚める時がきました。PC 本体に電源ケーブル、ディスプレイやキーボードとマウス、スピーカーを接続します。マウスはスクロール機能を使いたかったので Logicool First Mouse+ を購入しました。これで全ての準備が整った訳です。念のため全てのケーブルの接続もチェック。まるでドミノの最初の1つ目を倒す様な緊張の中、メインスイッチを「ポチッ」と押し込みました。ブィーンと電源 BOX ファンや CPU ファンが回り始め「ピッ」という音とともに AWARD BIOS が立ち上がり、今までの苦労が報われた様な充実感を味わいました。でも今の所ここ迄です。なにせ Master HDD の IBM Deskstar 14GPX (DTTA-371010) はベアドライブですので最低限の BIOS 設定をしてセーブします。本体のカバーも動作確認が出来たのでここで取り付けました。

HDD のフォーマット :Master HDD をフォーマットする為に先に作成しておいた Windows 98 の起動ディスクを FDD にセットして、起動ディスクから立ち上げます。DOS コマンドで FDISK を実行します。Master HDD の IBM Deskstar 14GPX (DTTA-371010) を FAT32 形式で3つパーティションを作成。1つ目は OS とアプリソフト用に 4GB。2つ目は CD-R を焼く為のファイル作成用に 2GB。3つ目は仮想 CD-ROM ドライブソフト等を導入した時のイメージファイル用に残り容量を割り当てました。実はここで重大な失敗をしてしまったんです。それは、Master HDD を FDISK した後に1度再起動しなければならないのに、そのまま続けて FORMAT コマンドをうっかり実行してしまったんです。つまり FDISK 後、3つパーティションは出来たのですが再起動しなかった為にその情報がシステムに反映されなかった訳です。

ですから C::ドライブとしてその時点で認識されているのは Slave HDD として使おうと思っている Western Digital Caviar AC21600H のみ。そしてこのドライブには新システムに移行する為に退避させてあったバックアップファイルがいっぱい入っている状態です。このドライブに対して FORMAT コマンドを実行してしまった訳ですから結果はもうお解りですね。そうです・・・キレイさっぱり逝ってしまいました。状況が理解できた時に血の気が引く思いでした。インターネットを始めてからのメール内容、ダウンロードしたソフトやパッチ等、自作 CG とか色々です。面倒がらずしっかりとバックアップを取っていれば良かったと反省していますが、一応念のため最小限のメールアドレスとブックマークそしてハガキ印刷ソフトの住所録をフロッピーに保存しておいて本当に良かったです。「備えあれば憂いなし」という言葉を痛感しました。

Windows 98 のインストール :フォーマット後 Windows 98 の起動ディスクから起動して OS のインストールです。Windows 98 の起動ディスクは自分で編集しなくても CD-ROM ドライブを認識してくれるので楽です。OS のインストール自体はトラブル無く終了し Windows 98 が起動しました。続いて IXGP-350 FP 付属の CD-ROM からチップセット用パッチの IRQ Routing Patch、AGP VxD Patch、ACPI Function をインストールします。次にビデオチップの RAGE IIC 用のドライバを同じく IXGP-350 FP 付属の CD-ROM からインストールしました。これでシステム的なドライバは全て入ったはずなのでデバイスマネージャを開きデバイス類のチェックをしました。ISA スロットに挿した Phone Blaster 33,6 PnP (ISA) には古い Sound Blaster 同様 IDE コネクタがあり、そのままだとリソースを消費してしまいます。

その為デバイスマネージャで Creative Labs IDE controller を無効にして貴重なリソースを解放します。この時デバイスマネージャで「サウンド、ビデオ、およびゲームのコントローラ」の項目に Sound Blaster 16 の他に、Creative Plug and Play Device (予約)(非アクティブ)というデバイスが認識されリソースの I/O の範囲 0304-0304 を消費しているんです。何だろう?と思いましたがデバイスマネージャを見たところ正常に動いている様なのでこの時点ではそのままにしておきました。その後、クリエイティブメディアのサイトから Sound Blaster 16 用の最新ドライバをダウンロードしてインストールしたら、デバイスマネージャから Creative Plug and Play Device (予約)(非アクティブ)というデバイスは消えました。

Windows 98 がインストール時に自動認識した時点ではチップセット用パッチは当たっていない訳ですから、最新ドライバを入れる事でその辺の情報の整合性がとれたのかも知れませんね。Phone Blaster 33,6 PnP (ISA) のモデム部分のドライバは Windows 98 標準添付の(Creative Labs Phone Blaster Voice)をインストールして使用します。後はデバイスマネージャでモニタの機種を Fujitsu FMV-DP97Z に設定します。これでデバイスマネージャで見る限り全てのデバイス関係はオールクリアとなりました。

(2007/12/15)

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マザーボード交換(問題研究編)

あれ?音が・・・。 :少し使っていて「あれっ?」と思ったんです。Windows の「ジャジャーン」という起動音がノイズが入った様な音だったり、途中で途切れたり、鳴らなかったりと変なんです。デバイスマネージャで見る限り正常だしなぁ・・・。数日間、色々試し悩んだ結果、1つの事が頭にひらめきました。それは何かといわくのある ACPI に関してです。ACPI は全てのデバイスが対応していなければ正常に機能しないとの事ですので、僕のシステム構成では ISA スロットに挿した Phone Blaster 33,6 PnP (ISA) ボードは古いモノですから非対応のはずです。 しかし OS の ACPI 機能は普通に Windows 98 をインストールした時には有効にはなりません。インストール時にコマンドオプションを付けて実行する必要があるはずですから Windows 98 は ACPI モードとしては動いていない訳です。

そんな事から怪しいのは BIOS だと思い BIOS の POWER MANAGEMENT SETUP MENU にある、ACPI function を Enabled から Disabled に変更してセーブ後に再起動しました。結果は起動音にノイズが入る事もなくなり大成功です。やっぱり改造マシンには ACPI 機能は禁物ですね。この頃はまだ APM から ACPI への移行が完全ではなかった為に APM で動かした方が安定動作する事がありました。電源管理を APM は BIOS で行い、ACPI は OS が行うという様な違いがありました。

画面が揺れる・・・。増設 VRAM も認識せず・・・。 :サウンド関係がやっと解決したと思ったら今度は画面が揺れるんです。常時ではなく時々、きれいに表示されたまま画面が小刻みに揺れるんです。時間的には1秒弱なのですが画面を見つめている時に揺れると、めまいがした様な錯覚を起こして不快で、色々なリフレッシュレートを試しましたが同様でした。電気製品からのノイズが原因かとも思いましたがパソコン使用時に稼働している物といえば部屋の蛍光灯位でその状況でも時々揺れるのです。VIA のサイトから最新のチップセット用パッチをダウンロードしてインストールしたり、ATI のサイトから最新の RAGE IIC 用のドライバをダウンロードしてインストールしてみましたが改善されず画面は揺れてしまいます。うーん、またも問題発生です。

そうこうしている内に 4MB 増設 VRAM を認識していない事に気付きました。1280 x 1024 で 32bit の設定が出来ないし Direct X 診断ツールで調べても 4MB と表示されます。画面が小刻みに揺れるのもそのせい?なんて思いつつ 4MB 増設 VRAM の取り付け方が悪いのかと思い、再び PC ケースを開けて何度も取り付け直しましたが認識しません。ならば 4MB 増設 VRAM 付けなければ画面が揺れないのかと思い 4MB 増設 VRAM を外して起動しましたがやっぱり揺れるんです。という事は画面が揺れと 4MB 増設 VRAM とは関係はない事は分かりました。つまり VRAM を認識しないという別の新たな問題もある訳です。自分なりに画面の揺れの原因について考えてみました。思い付いた事はいくつかありましたが、どれも自信の有るモノでは有りませんでした。

例えば、「近くにある電気製品からの電磁波やノイズの影響」も疑いましたが、我が家の電気機器を考えるにちょっと違う様に思いました。次は FMV-DESKPOWER H (575D4) とセットで販売されている FMV-DP97Z についてです。ディスプレイの取扱説明書にも、(FMV 用の為それ以外に機器に接続しても本来の性能が出ない場合がある)という記述もある様に「グラフィックチップと FMV-DP97Z の相性などの汎用性」の問題。これは案外あり得る事かも知れないと思いました。そして次には FMV の電源ボックス容量についてです。つまり「マザーボード交換後の内蔵デバイスの消費電力のアップによる電力の不安定」という事を疑いました。また、FMV-DP97Z の電源を PC 本体後部のサービスコンセットから供給しているのも不安材料でした。最後は、まさかのマザーボードの IXGP-350 FP の不良かも・・・です。

考えられる事は多岐にわたります。1つ1つ当たって潰して行くには時間がかかりそうなので、まずは 4MB 増設 VRAM を外してメーカーに送り、動作チェックをしてもらう事にしました。その結果 VRAM は異常なしでした。という事になると 4MB 増設 VRAM を認識しない事に関してはマザーボードの IXGP-350 FP の不良という事か・・・。今度はマザーボードの IXGP-350 FP を外してメーカーに送り動作チェックをしてもらおうと思ったら、IXGP-350 FP は現在在庫がなく12月の中旬頃入荷する予定との事で、「今動作チェックして不良だった場合でも交換は入荷待ち」という事でした。仕方がないので入荷するまでこのマザーボードを使用して入荷連絡を待ちました。マザーボードを交換してもらえる事になれば画面の揺れも解決するかも知れません。そんな期待を抱きつつ入荷を待つ事になりました。

増設 VRAM 問題はマザーボード不良 :その後 IXGP-350 FP マザーボードが入荷したという知らせがあり、動作チェックをしてもらう為 IXGP-350 FP を外してメーカーに送りました。チェックの結果は「IXGP-350 FP の不良」という事で交換してもらう事になりました。そして送られて来た交換品の IXGP-350 FP を見て思わず「棚ぼただーっ!」と思いました。それは Rescue IXGP-350 FP 発売時は 3D RAGE PRO TURBO チップが入手困難で RAGE IIC に変更になったという経緯があり、その時とてもショックだったんですが何とこの IXGP-350 FP の Onboard チップは 3D RAGE PRO TURBO になっているんです。 RAGE IIC は AGP 1x Mode 接続ですが 3D RAGE PRO TURBO は AGP 2x Mode 接続です。どちらも旧世代のチップですがこの違いは結構ある様な気がします。

早速、組み込んでスイッチ ON。ブィーンと電源 BOX ファンや CPU ファンが回り始め「ピッ」という音とともに AWARD BIOS が立ち上がり BIOS 設定をしている内に画面が真っ黒に・・・。この時、ディスプレイのランプはサスペンドモードに入っている事を示している。いったいどういう事・・・まさかまた不良?なんて思いつつ頭の中は真っ白です。再起動してみるが今度は BIOS も立ち上がらずにディスプレイはサスペンドモードに。おいおい・・・どうしたんだょーっ!色々したけど結局ダメ。メーカーに電話したところ「2回も続けて不良が行くとは考えにくい。」との事。そうだよなぁー。僕自身もそう思う・・・宝くじも当たった事ないしね。念のため CPU と SDRAM そして 4MB 増設 VRAM を IXGP-350 FP マザーボードに装着したまま動作チェックをしてもらう為にまたも IXGP-350 FP を外してメーカーに送りました。

残念ながらメーカーに送ったのが1999年も押し迫った歳の暮れでそのままメーカーは休みに入ってしまいました。ですのでチェック後の IXGP-350 FP の返送は年明けとなりました。さて、世の中は2000年問題で大騒ぎの中を僕はパソコンを使えず寂しいお正月を迎えました。年賀状もお久しぶりのプリントゴッコを引っぱり出し作成。挙げ句の果てにハガキ投函後に自分の HP アドレスを間違えている事に気付き唖然としました。2000年問題に関してはプログラマーの方々等の頑張りの結果か大きな事件もなく過ぎていきました。年も明けて、メーカーの休みも終わりチェックの結果「全て異常なし何の問題もない」という事で返送されてきました。サポートの方は「多分、電源関係の接触不良でしょう。電源コネクタをチェックしてみて下さい。」というお答えでした。

という事で PC ケースにマザーボード組み込み、電源 BOX から出ている AT 電源ケーブルを接続。ここが一番怪しいので入念にチェックし、コネクタを挿した状態で無理が掛からない様にケーブルに癖を付けてから接続しました。全てを接続し祈る様な気持ちでスイッチ ON。電源 BOX ファンや CPU ファンがブィーンと回り始め、「ピッ」という音とともに AWARD BIOS が立ち上がり先日の状態が嘘の様に順調に起動。まさしく「全て異常なし何の問題もない」という感じ。恐るべしサポート係・・・。「さすがーぁ」と思いました。今回はしっかりと 4MB 増設 VRAM を認識していて 1280 x 1024 で 32bit の設定が出来ますし、Direct X 診断ツールにて調べても 8MB と表示されますので正常です。Onboard チップも変わったので OS とデバイス周りのドライバの整合性をとる為に Windows 98 を再インストールする事にしました。

マザーボードの交換で画面の揺れが直るかと期待していましたが、残念ながらマザーボードが変わっても直りせんでした。

3D RAGE PRO TURBO 用ドライバの問題 :マザーボード交換の結果、新たな問題が出てしまいました。一難去ってまた一難です。今度は IXGP-350 FP 付属の CD-ROM から 3D RAGE PRO TURBO 用のドライバをインストールすると、再起動後に ATI TuneP.WDM TV Tuner が認識され Windows 98 CD-ROM をドライブにセットする様にとメッセージが出て、それに従い CD をセットすると ATI TuneP.WDM TV Tuner のドライバがインストールされますが、続いて ATI Bt829 Pro.WDM Video Capture が認識されて Windows98 CD-ROM から、ドライバをインストールしようとしている様子なんですが途中でブルーバックの画面になり、「例外 0E が 0028:FF02B7CA で発生しました。」という文字と、このアプリを終了する為にどれかのキーを押すか Alt + Ctrl + Del で再起動する様にという感じのメッセージが出ます。

ここでどれかのキーを押すとブルーバック画面ではなくなりますがマウスカーソルが動く以外なにも出来なくなってしまいます。仕方なく Alt + Ctrl + Del で再起動しますが、以後も同様に ATI Bt829 Pro.WDM Video Capture が認識され、Windows 98 CD-ROM からドライバをインストール中にブルーバックの画面になり、画面には多少の数字は違いますが「例外 0E が・・・」となってどうしようもない状態になるんです。もし、3D RAGE PRO TURBO 用ドライバのインストール後、Windows 再起動時に ATI TuneP.WDM TV Tuner が認識された時点で Windows 98 CD-ROM を要求されてもドライブにセットせずにキャンセルしていくと、ATI TuneP.WDM TV Tuner や ATI Bt829 Pro.WDM Video Capture の他にも ATI TVSnd.ATI WDM TV Audio と ATIXBar.ATI WDM Video Audio Crossbar というデバイスも認識されるんです。

その場合これらのデバイスのインストールについて全てキャンセルしていく訳ですから、それらのドライバはもちろんインストールされない事になります。その後 Windows は正常に起動されデバイスマネージャ内のディスプレイアダプタには 3D RAGE PRO TURBO X2 日本語用のドライバがインストールされています。しかし、デバイスマネージャ内のサウンド、ビデオ、およびゲームのコントローラの項目には、

(!)・ATI TuneP.WDM TV Tuner
(!)・ATI Bt829 Pro.WDM Video Capture
(!)・ATI TVSnd.ATI WDM TV Audio
(!)・ATIXBar.ATI WDM Video Audio Crossbar

という様に(!)付きで認識されているんです。以後、何回再起動しても Windows 98 CD-ROM を要求される事はありません。ここで少し僕なりに考えた仮説で責任も持てないのですが下記の様に考えました。

・ATI TuneP.WDM TV Tuner
・ATI Bt829 Pro.WDM Video Capture
・ATI TVSnd.ATI WDM TV Audio
・ATIXBar.ATI WDM Video Audio Crossbar

の上記4つのデバイスは All-in-Wonder に有るものでドライバも兼用である事もあり、ドライバのインストール時に何らかの原因でオンボードの 3D RAGE PRO TURBO を All-in-Wonder と同様に扱い、4つのデバイスがあるものとして認識し再起動時にドライバを要求しますが、実際にはデバイスが無い為に上手く行かず、ドライバのインストールをキャンセルしていくとデバイスマネージャ内に、

(!)・ATI TuneP.WDM TV Tuner
(!)・ATI Bt829 Pro.WDM Video Capture
(!)・ATI TVSnd.ATI WDM TV Audio
(!)・ATIXBar.ATI WDM Video Audio Crossbar

という様に(!)付きで認識されてしまいますが正常に起動されるんなるんだと思うんです。RAGE IIC の時に同じ様にしても4つのデバイスが認識されなかったのは多分 RAGE IIC の載った All-in-Wonder がない為、ドライバのインストール時に誤認識しなかったんじゃないかと思いました。Windows98 が自動インストールした ATI 3D Rage Pro (atir3) として認識されている時点では、こういったデバイスは認識されてはいません。それで 3D RAGE PRO TURBO X2 日本語用のドライバのあるフォルダをよく観察しているうちに気付いたんです。このフォルダには、「Atitunep.in_」、「Bt829.in_」、「Atitvsnd.in_」、「Atixbar.in_」という展開すると inf ファイルになりそうなモノと、「Atitunep.sy_」、「Atibt829.sy_」、「Atitvsnd.sy_」、「Atixbar.sy_」という展開すると sys ファイルになりそうなモノがありました。

同じフォルダの「Macxw4.inf」をメモ帳でみるとやっぱりその様な事が書いてあります。つまり、それらの無いドライバが有ればいいんじゃないかと思い探したら、IXGP-350 FP 付属の CD-ROM の別のフォルダに同じ様に Windows 95 用の ATI ドライバが収録されており、ドライバには上記の4つのデバイス名のついた inf ファイルや sys ファイルがありません。また、同じフォルダの「Macxw4.inf」をメモ帳でみると OEM 用として作られている様な事が書いてあります。という事は純粋なグラフィックチップ用のドライバという事だと思いました。これならば上記の4つのデバイスを認識するはずがないと確信しインストールしてみました。そうしたら4つのデバイスを認識する事もなくデバイスマネージャ内のディスプレイアダプタも、3D RAGE PRO TURBO X2(Direct X)用のドライバがインストールされ正常に認識されました。

しかし、これは英語版ですし Windows 95 用という事もありバージョン的にも古いモノです。実用上問題のないのは解っているのですが、出来る事ならやっぱり最新版の日本語ドライバが欲しいのが DOS/V ユーザーの心情だと思うんです。それでメーカーに最新版の日本語ドライバの事も含め上記の4つのデバイスが認識されるという事を相談しました。そして最新版の日本語ドライバというのを入れてみましたがどうもダメみたい・・・。ATI のサイトから最新の 3D RAGE PRO TURBO 用のドライバをダウンロードしてインストールしてみたり、同じく 3D RAGE PRO TURBO を Onboard した別の会社の Q&A ページを見たりと色々してみましたが良く解りませんでした。また、システムに何の変更もしていないのに(!)付きで認識されている4つのデバイスがデバイスマネージャに現れている時と消えている時があるんです。

Windows 98 SE へ :(!)付きで認識されていても一応正常に起動されるんですが Windows の起動にとても時間が掛かる様になります。多分上記の4つのデバイスが実際には無いのに OS がデバイスを探す為だと思います。その後、Windows 98 から Windows 98 SECOND EDITION アップデート CD (1,050 円) を使って Windows 98 SE へアップデートしました。ATI の 3D RAGE PRO TURBO X2 用ドライバ使用時でも、Windows 98 SE に入っている ATI 3D Rage Pro (atir3) ドライバの使用時でも、HDBENCH の値にほとんど違いが無いので Windows 98 SE 付属の ATI 3D Rage Pro (atir3) ドライバを解決法が分かるまで使う事にしました。このドライバだと純粋にグラフィックチップのみのモノなので問題の4つのデバイスは認識されない為、デバイスマネージャーに(!)は表示されず気分的にはすっきりします。

一つ気付いた事は Windows 98 から Windows 98 SECOND EDITION アップデート CDでアップデートした場合、Windows 98 が自動インストールした ATI 3D Rage Pro (atir3) ドライバよりも、Windows 98 SE に入っている ATI 3D Rage Pro (atir3) ドライバの方が新しいのですが、普通に Windows 98 SE へアップデートした場合には更新されない様なのでデバイスマネージャから ATI 3D Rage Pro (atir3) ドライバを更新しました。今回のドライバの問題が Windows 98 からドライバモデルが WDM に変更になった事が何か影響があったのか良く解りませんが、実用上 ATI 3D Rage Pro (atir3) ドライバで問題ないので現状ではこれで良しとしました。このオンボードの 3D RAGE PRO TURBO にないデバイスが認識される問題はその後しばらく時が経ってからですが解決する事が出来ました。

それは、後に OS を Windows Me にアップグレードしてからの事でした。何かの折に ATI サイトに対応最新版ドライバがあるのを見つけて、早速ダウンロードして半信半疑でしたがインストールしました。結果

画面の揺れの問題 :画面が揺れについてはマザーボード交換後も残念ながら改善されませんでした。画面の揺れる原因を色々考える内、「電気製品からの電磁波やノイズの影響」はちょっと考えにくいし、「FMV の電源ボックス部分の容量」についても調べた結果、容量的には大丈夫の様でした。当初マザーボードの不良かとも思いましたが交換後も改善されませんでしたので違いました。そして残る原因として考えられる疑いは FMV-DESKPOWER H (575D4) とのセットで販売されている FMV-DP97Z の汎用性です。FMV-DP97Z の取扱説明書に(FMV 用のため、それ以外に機器に接続しても本来の性能が出ない場合がある)という様な記述が気になります。進化の激しい PC の世界ですから、FMV-DP97Z の水平、垂直周波数などの走査周波数がうまく同期できない可能性もあるかも知れません。

ちなみに FMV-DP97Z の取扱説明書には水平周波数 30〜65kHz、垂直周波数 50〜110Hz とありました。つまり、グラフィックチップの能力について行けなくて画面が揺れてしまうんじゃないかと思ったんです。そこで思い付く解決方法は思い切ってディスプレイの購入です。さて、何にするか・・・。液晶?それとも CRT か、メーカーは?等色々と考えましたが、やっぱりデスクトップでゆったりと使ったり画像を編集したりするには CRT だしノートパソコンじゃないんだから当時高価だった液晶はパス。という事で 17 インチの CRT という事で探しました。CRT と言ってもブラウン管の構造によってシャドウマスクとアパーチャーグリルの2つの系統があり、どちらにしようか迷いましたが 17 インチの CRT という事で考えると主流はアパーチャーグリルだと思いました。でも構造上アパーチャーグリルはダンパー線があるしなぁ・・・。

色々考えてブラウン管はシャドウマスクにしようと決めました。そんな事を考えている内に「やっぱりディスプレイはナナオでしょう!」という言葉が浮かび、「せっかく買うんだから憧れのナナオブランド」の EIZO FlexScan F520 に決定。F520 は消費電力が 80W と少なく、僕がいつも使う解像度 1024 x 768 で リフレッシュレート 100Hz で使えるスペックで目に優しそうで嬉しいです。ドットピッチも 0.26 mm と細かく文句なしです。対応周波数帯域も幅広く進化するパソコン環境にも当分は余裕を持って対応できると思いした。

・FMV-DP97Z は水平周波数 30〜65kHz、垂直周波数 50〜110Hz
・FlexScan F520 は水平周波数 30〜96kHz、垂直周波数 50〜160Hz

具体的には上記の様なスペックの違いがあります。実際使った感想は表示は綺麗だし「やっぱり憧れのナナオはいい!」という事でした。また、思った通り画面が揺れについてもピタッと解決しました。原因はやっぱりグラフィックチップの水平、垂直周波数などの走査周波数がうまく同期できなかったという事の様ですね。パソコンの世界にもジェネレーションギャップというモノが有るんですねぇ。何はともあれ画面が揺れる問題も解決しましたし結果的にはディスプレイも憧れのナナオになった事で嬉しかったですね。

拡張を終えて :これで、マザーボードを含めた大掛かりな拡張は完結です。色々なトラブルなどに悩まされながらどうにかここまで辿り着きました。拡張をした事により得た知識も多いし CPU は Pentium 75MHz から K6-2/400MHz になり、RAM も 40MB から 128MB と増えました。システムの起動 HDD も高速大容量になりパフォーマンスが上がりました。CD-ROM ドライブも CD-R や PD も使える様になりましたし、途中マザーボードの不良でビデオチップが RAGE IIC AGP 1x から 3D RAGE PRO TURBO AGP 2x にアップした事により、ソフトウエア DVD の再生(とは言っても DVD ドライブはないので MPEG2 ファイル)でもはっきりと違いがあります。トータルして基本性能が随分アップし今回の拡張には大いに満足しています。色々な問題もありましたが、ある意味やり遂げたという満足感に満たされました。

以後、FMV-DESKPOWER H (575D4) は自称「FMV-575D4/改」と呼んでます。この「改」という文字が付くと何となく DOS/V 機ぽい感じがして格好いいなぁーって自画自賛(笑)。

(2007/12/15)

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突然の落雷被害

モデム機能破損 :色々なトラブルを乗り越えて拡張が一段落した後、OS や普段使うアプリをインストールして設定後に起動 HDD のイメージをフリーオンラインソフトの DiskDump(DOS) を使って分割バックアップし CD-R に焼きました。こうして置けばいざという時に状態を復元できます。これで心置きなくベータ版ソフトや体験版ソフトが試せると思って意気揚々としていました。そんなある日の午前3時頃、近所へ突然の落雷。僕は雷の音で睡眠中に目が覚めるなんて事はあまりないのですがこの時だけは違いました。あまりの轟音にびっくりして一瞬何が何だか分かりませんでした。その後もドキドキして寝付けませんでした。丁度この日は久しぶりに柏崎の病院に定期検診に行く予定で朝からもう最悪・・・。近所への落雷で電気製品や電話関係の機器が壊れるという事は雑誌や話で知っていました。

当然、苦労して拡張したパソコンの事はとても心配だったので柏崎の病院に行く前にチェックしたところ・・・やっぱりやられていました。パソコン自体は無事だったんですが ISA に挿した Phone Blaster 33,6 のモデム部分が壊れてしまいました。その日は時間もなくそのまま柏崎の病院に定期検診へ行ってきました。もちろん気持ちは思いっきりブルーだった事は言うまでもありません。次の日からどうやって電撃を受けたパソコンを復活させるかで悩みました。壊れたモデムは Phone Blaster 33,6 PnP (ISA) という Sound Blaster 16 + 33,600bps Modem の1枚2役の物ですから、Sound 部分は落雷被害を受けなかったとはいっても Modem だけ交換という訳にもいきません。もちろん落雷被害を受けた基板を修理というのは現実的ではありませんのでモデム購入を検討しました。

幸いマザーボードには Onboard Sound として ESS 1869 が有りますので Sound に関してはジャンパピンを有効にしてこれを使おうと思っていました。機能的には Sound Blaster 16 と似た様な物だと思います。この ESS 1869 のインターフェイスはバックパネルを使って引き出すために拡張スロットを1つ潰してしまいます。同様にマザーボードから USB のインターフェイスもバックパネルを使って引き出しているので、結果的には拡張ボードを挿していなくても合せて2つの拡張スロットを潰す事になります。PCI 分を潰すのはもったいないので ISA 2つ分を使用する事になります。結果、残りは AGP スロットの無いこのマシンには貴重な PCI スロットが2つという事です。さて、どんなモデムにしようか・・・。ISA スロットはもう空いてないから内蔵の場合は PCI バス用の物と言う事になるし、または外付けモデムというのもあります。

画像:雷で破損した Phone Blaster 33,6 PnP (ISA)雷で破損した Phone Blaster 33,6 PnP (ISA)

他には当時出始めた USB モデムというのも1つの選択肢としては有望です。外付けモデムは置き場所的にもパス。USB モデムはリソースの事を考えると結構良いなぁと思いましたが今一つマイナーな感じがするし、当時の VIA のチップセットは USB に関して USB パッチがアップされている位でしたから少し安定動作に不安を感じていました。(パフォーマンスが出るかという事もあるけど、根の深いトラブルにはまりたくないので)。という様な事で PCI バス用モデムにしようと決めました。いつもならネットで調べるんですけど今回はモデムがやられて使用できず商品の選択に悩んでしまいました。幸い兄のパソコンは落雷被害を受けなかったのでメーカーサイトを回って PCI バス用モデムの資料を印刷してもらえました。外出して商品を物色する事が大変な僕にとってネットがいかに大切か改めて再認識しました。

画像:交換した IGM-PCI56KH (PCI) モデムカード交換した IGM-PCI56KH (PCI) モデムカード

印刷してもらった資料を見るとメルコ(現在のBUFFALO)の IGM-PCI56KH は落雷被害に強いという機能を発見。落雷に敏感になっている今の僕には非常に魅力的に見えて IGM-PCI56KH (PCI) を購入しました。IGM-PCI56KH (PCI) を取り付けるにあたり再度マシンの分解です。パソコン本体のカバーをはずし ISA バスに挿っていた Phone Blaster 33,6 PnP を外して見たところ、瞬間的に強い電気が電話線を伝って流れた様で基盤が焦げていました。雷様のパワーと怖さにゾーッとしました。Onboard Audio の ESS 1869 を有効にする為にマザーボード上のジャンパをセッティングし PD-R220FBA ドライブからのオーディオケーブルを繋ぎます。同じくマザーボード上から2本のフラットケーブルで Audio インターフェイスをバックパネルへ引き出します。以後、ライザーカードを挿し PCI バスへ IGM-PCI56KH を挿して完了です。

ESS 1869 が機能せず :早速、Windows を起動・・・。Onboard Audio の ESS 1869 もモデムの IGM-PCI56KH もしっかり認識され、デバイスマネージャの表示も問題ないので上手くいったと思いましたが・・・音が出ないんです。「そうか!今までの環境が残っていて上手くいかないんだな。」と、この時は Windows を入れ直せば音は出るだろうと軽く考えていました。取りあえず音が出ないままモデムの設定をしてネットに繋げる状態に復活。落雷被害がパソコン本体の基板まで入っていなくて本当に良かったと胸を撫で下ろしました。この状態で故障中溜まっていたメールの返事を書いたりしていました。数日後、一段落したので Windows を入れ直しましたがなんと!音が出ないんです。思いっきり落ち込みました。デバイスマネージャでは何の問題もないのに・・・どういう事?何か解決の糸口はないかとインターネットを検索。

画像:Sound Blaster Live! X-Gamer (SBLGX/DV) Sound Blaster Live! X-Gamer (SBLGX/DV)

ネットを見たら音が出ないのは僕だけじゃないみたいと言う事が解りました。「何か解決方法はあるはず・・・。」とも思いましたが、何度も FMV のケースを開けて検証するのは大変なので今回はあまり深みにはまらないうちに諦めました。Sound 環境として Onboard の ESS 1869 はそれほど良い物じゃないのでネットで ISA の Sound カードを物色。しかし、もう世の中 ISA の Sound カードなんて全然めぼしい物がなく時代遅れになっている事を痛感しました。仕方ないので思い切って PCI の Sound カードを買う事にして Sound Blaster Live! X-Gamer を購入。でも、これで2つしかない貴重な PCI スロットが全て埋まってしまい何となく残念・・・。予定はなかったけど将来の PCI バス用ビデオカードの為に空けておきたかったなぁー。ESS 1869 が使えないって解っていれば ISA の モデムカードを買ったのに・・・って感じです。

まぁ、いざとなったら ISA の モデムカードを買って IGM-PCI56KH (PCI) と交換し、PCI バスを空けて PCI バス用ビデオカードを付けよーっと(悪魔のささやき)。せめて PCI カードオンリーになった事で少しでもシステムの安定性とパフォーマンスがアップしてくれれば良いんですけどね。という事で再度 Onboard Audio の ESS 1869 をマザーボード上のジャンパピンを無効にセッティングし、PCI バスに Sound Blaster Live! X-Gamer を取り付け PD-R220FBA ドライブからのオーディオケーブルを繋ぎました。もちろん ESS 1869 用 Audio インターフェイスも不要になったので取り外しました。結果 ISA スロットが1つ空く事になりました。全く何やってんだかって感じ。ドキドキしながらシステムを起動。Sound Blaster Live! もモデムの IGM-PCI56KH も認識され、デバイスマネージャでも何の問題もないし今度は音もちゃんと出ます。

これでやっと大成功!紆余曲折の末に結局 Sound 部分には Sound Blaster Live! X-Gamer (PCI)。モデム部分は IGM-PCI56KH (PCI)というところに落ち着きました。突然の落雷の為ではあったけど結果的には Sound Blaster 16 から Sound Blaster Live! へスペックアップ。音に関して Sound Blaster 16 とは次元の違いを感じました。使っているスピーカーは FMV 付属の物で決して良い物ではないのですが、Sound Blaster Live! になったら良い音を出すので正直なところビックリ。モデム部分も 33,600bps から 56,000bps にスペックアップしインターネットを使用する時にもスピードアップして快適になりました。実は僕が契約しているプロバイダの AP の中で僕が通常使う AP のみが 33,600bps から 56,000bps 対応へとなる時でした。落雷はとても災難ではありましたが結果的に快適な環境となり大満足です。

(2007/12/15)

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突然の落雷被害、再び

雷被害の後はマシン状態もとても順調でした。ところが僕の方はちょっと風邪気味で寝ていた時でした。遠くでゴロゴロッと雷の音がしてピカッと光ったと同時に枕元にあるパソコンからパシッと嫌な音がしました。以前、ラジコンの部品にあった極性のあるダイオードに逆電流を流して破壊してしまった時の様なパシッという不吉な音でした。直感的に「また雷をくらった」と思いました。その後、風邪も治りマシン状態をチェック。いつも通りプロバイダに接続してみました。すると前回の雷被害時の様に「モデムがない」という様なメッセージも出ずにネゴエーションを始めたので「良かったぁ、大丈夫だったみたい」と思ったのです。しかし、いつものネゴの音と違っていかにも接続に苦労している様な音で接続までにとても時間が掛かり、接続失敗も多くてやっと接続しても異常な遅さでした。

HP を見て回るなんて現実的ではありませんがメール位なら使えますので一応ネットが使えるという状況には救われました。どうにか使えるのはメルコ IGM-PCI56KH の資料にあった落雷対応強化設計のお陰でしょうか?さて、このままという訳にはいかないので今度はどんなモデムにしようか・・・。今と同じメルコの IGM-PCI56KH を買えば Windows の設定やドライバなどの事も変更する必要が無く、ボードの交換だけで済み1番簡単なのですがせっかく交換するんだから今度こそ空いている ISA バス用モデムを買って、前回の心残りの「今後の PCI バス用ビデオカードの為に空けておきたかったなぁー。」という野望を実現する為に曲がりなりにも繋がるネットを使い ISA バス用モデムを探し回りました。とはいっても、どのメーカーも PCI バス用はあっても ISA バス用モデムなんてラインナップに無いんです。

画像:オムロンの ME5614ISA モデムカードオムロンの ME5614ISA モデムカード

ISA モデム入手 :まぁ、バルク品ならありますが現物を見れず使用チップの予備知識も今回はないのでパスしました。モデム位ならどれを買っても大差はないとも思いますが使用チップによっては通信作業の一部を CPU に任せる物もあるので、非力の K6-2/400 の出来る限り負担を増やしたくないのです。そんな中、オムロンだけが現行ラインナップに ISA モデムがありました。本当に嬉しくて思わず「さすがオムロンありがとう!」と呟きながら ISA モデム ME5614ISA を思い切って2つも買いました。今や貴重な ISA バス用モデムですから入手できる内に万一に備えて予備として買いました。購入当時の OS サポートも Windows 2000 対応で安心でした。モデムの通信速度程度なら ISA バスの帯域で十分だと思いましたし、2つしかない貴重な PCI スロットの1つを空けられるので今後拡張する余地が増えます。

早速、購入して取り付けてみました。実際使ってみると PCI モデムの IGM-PCI56KH より ISA モデムの ME5614ISA の方がシステムへの負担が軽い様です。PCI モデムの IGM-PCI56KH 使用時にあった「ネット接続時と切断時にマウスカーソルが一瞬動かなくなる」という症状が ME5614ISA に交換したら無くなりました。IGM-PCI56KH (PCI) 使用時と ME5614ISA (ISA) 使用時のデバイスマネージャの項目を見比べると解りますが IGM-PCI56KH (PCI) 使用時は (HCFMODEM) として “MELCO IGM-PCI56KH MODEM Enumerator” が認識され、加えて通常の (モデム) として “MELCO IGM-PCI56KH MODEM” も認識されてます。一方、ME5614ISA (ISA) 使用時のデバイスマネージャを見ると通常の (モデム) として “OMRON_ME5614ISA_56K_FAX_DATA_MODEM” のみが認識されています。

この IGM-PCI56KH (PCI) 使用時に認識される (HCFMODEM) の “〜モデム名〜 Enumerator” は他の PCI モデムでも同様に (モデム) としての認識に加え (HCFMODEM) としても認識されてドライバがインストールされる様です。僕の推測ですが IGM-PCI56KH (PCI) 使用時に認識される (HCFMODEM) の “MELCO IGM-PCI56KH MODEM Enumerator” というドライバが何らかの仕事を非力な K6-2/400 に任せるため、処理が追いつかず「ネット接続時と切断時にマウスカーソルが一瞬動かなくなる」という症状が出てしまうのだと思いました。ME5614ISA (ISA) はその仕事が無い分だけシステムへの負担が軽くなりその様な症状が改善されたんだと思います。という様な事でシステムは軽くなったし何より PCI バスが空いたので拡張の楽しみが増えました。決して雷が落ちて良かったなんて思ってませんよ・・・(笑)

雷防護アダプタ導入 :しかし、こう何回も雷被害に遭うと今のところはモデムを壊しただけ?で済んでいても、いつパソコン本体が再起不能になるか解りません。次回は「モデムだけじゃ済まなかった!」なんて事になる前に真剣に雷対策機器の導入を考えました。実際のところ雷で通信機器などが壊れるメカニズムについてよく解っていなかったのでネットで調べていたら・・・なんと!多雷地域に僕も住んでいる事が分かりました。このままではまずいと思いネットで検索して白山製作所が製造し NTT-AT ブランドで販売されてる「雷防護アダプタ MD-A」を通販で購入して導入しました。この MD-A は高速動作・高耐量の PNPN 素子 を使用したもので ISDN 用に特化されています。実際には当時の我が家はアナログ回線でしたが同様に保護出来るらしく将来の ISDN 化に備えて MD-A を選択しました。

(2007/12/15)

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モデムについて

システムへの負担は軽いが遅い通信速度 :雷被害で PCI モデム IGM-PCI56KH からオムロンの ISA モデム ME5614ISA に交換した後、システムへの負担が軽くなり PCI バスを1つ空ける事が出来たと喜んでいました。しかし、IGM-PCI56KH 使用時に大体 49,333bps で接続されデーターの流れも非常にスムーズだったのですが、ME5614ISA に交換した後は接続速度が大体 46,000bps〜48,000bps という状況でネット接続自体は確立するのですがデーターの流れが非常に悪いのです。具体的に言うとデーターの送受信が一時的に停止してしまってスムーズにデーターが流れて来ない為にホームページの表示時間が遅いのです。試しにコントロールパネルのモデムのプロパティで「追加設定」に AT コマンドを入力し、強制的に接続速度の上限を 33,600bps に設定してみました。

そうしたら数値的には早いはずの 46,000bps〜48,000bps 接続時よりもホームページの表示時間が早いのです。接続時に V90/K56Flex 方式で無理に 46,000bps〜48,000bps で接続を確立しても結果的にデーターのやり取りを頻繁にリトライする為に、データーの流れが悪くホームページの表示に時間がかかってしまうのだと思いました。ですから AT コマンドで強制的に接続速度の上限を 33,600bps に設定すると通信環境に余裕が生まれリトライ回数が減る為にホームページの表示時間が早くなった訳です。でも、せっかく 56,000bps の能力があるのに接続速度の上限を 33,600bps に設定したままではチョット気にくわないので、AT コマンドで設定する接続速度の上限を少しずつ段階的に上げていってリトライの影響が少ない限界を探ってみました。

結果は接続速度の上限を 40,000bps に設定した時が一番安定した状態という結論になりました。AT コマンドを設定しない状態での接続速度から 2,000〜4,000bps 低い速度を設定すると良いらしいです。送出レベルの変更という方法もサポートの方から教えてもらい試しましたがほとんど効果なしといった感じで、現在はこの接続速度の上限を 40,000bps に設定した状態で使用中ですが IGM-PCI56KH の接続時の様な快適さではありません。そんな事でモデムについてもう少し知りたくなり色々とネットで調べてみました。56,000bps 内蔵モデムには使用チップによって大きく分けて「ハードウェアモデム」と「ソフトウェアモデム」の2つの種類がある事が分かりました。

ハードウェアモデムとは :「ハードウェアモデム」は全てをモデムチップで処理するために CPU への負担がほとんどなくシステムへの要求が低く使いやすいモデムです。また、OS 等に依存しないので色々な OS で使う事が出来る様です。基盤上にはモデムチップ制御のファームウェアが書き込まれた ROM が載ってます。 ROM の容量は 1MB や 2MB 等がありファームウェアを書き換える事によって接続速度や安定度が増したりする事もあります。このファームウェアはマザーボードで言うところの BIOS の様なモノです。今回のオムロンの ISA モデム ME5614ISA もこのタイプです。

ソフトウェアモデムとは :「ソフトウェアモデム」は使用チップによって何処まで CPU の力を借りるかによって通信時の CPU 負荷が違います。例えばモデムチップで処理するのは音声信号の合成のみで AT コマンド処理やデータ圧縮をデバイスドライバで CPU に処理させる方式の場合は、ハードウェアの部品点数を少なくできる為に製造コストが安く出来ますが CPU への負担が多いのです。あと、同じソフトウェアモデムでも CPU の負荷を改善したタイプのモデムチップとしてデータ圧縮処理を CPU へ任せずにモデムチップ自身が処理をする方式のモノもあります。この場合には上記のソフトウェアモデムよりも価格は少し高くなりますが CPU の負荷が大分軽くなるという事です。PCI モデム IGM-PCI56KH はこちらのタイプでした。

ハードウェアモデムのファームウェア :ソフトウェアモデムはハードウェアモデムの様にファームウェアという形ではなくデバイスドライバのアップデートで簡単に接続速度や安定度のパフォーマンスアップが出来るので、モデム処理の負荷を気にしない程度に高速な CPU が載っているシステムの場合には簡単にアップデートして使い続けられるので、ソフトウェアモデムの方がお手軽で良いかも知れませんね。という様な事でひょっとすると「ME5614ISA のファームウェアをアップデートする事によって接続速度や安定度が増すかも・・・」と思ったのです。早速 ME5614ISA の現在のファームウェアバージョンについて調べるため「モデムのプロパティ検出結果タブの詳細情報」を見てみた結果は下記の様に表示されました。

ATI1 176
ATI2 OK
ATI3 V2.200-V90_2M_DLP
ATI4 OMRON ME5614ISA 56K FAX/DATA MODEM
ATI5 043
ATI6 RCV56DPF-PLL L8571A Rev 29.00/29.00
ATI7 OK
AT+FCLASS=? 0,1,2,1.0

この【ATI6 RCV56DPF-PLL L8571A Rev 29.00/29.00】と言うのがモデムチップだと思うし【ATI3 V2.200-V90_2M_DLP】の V2.200 と言うのがファームウェアのバージョンなんだと思うんです。ネットで自分なりに少し調べたんですが他メーカーの RCV56DPF-PLL L8571A を使用したモデムには最新ファームウェアのバージョンが V2.310 というアップデートファイルもある様です。しかしオムロンのホームページを見てみましたが ME5614ISA 用の最新ファームウェアは有りませんでしたのでサポートの方に聞いてみました。でも「ME5614ISA 用の最新ファームウェアはないし現在のところリリースの予定もありません。」との事でとても残念でした。残念ながらオムロンから ME5614ISA 用の最新ファームウェアを入手出来ない訳ですから僕が出来る範囲での改善方法はないという事です。

その後も色々とネットでモデムについて調べてみたら同じモデムチップならば他社のモデムのファームウェアと INF ファイルを使用する方法もある様です。ただし上手く行かなかった場合はそのモデムが使えなくなってしまうという事もあり完全に自己責任の方法です。もちろんメーカーのサポートも受けられなくなります。モデムが再起不能になっても誰にも文句をいう事は出来ません。ですから他社のモデムのファームウェアを使用する場合は相当の覚悟が必要となります。実際に僕も他メーカーの RCV56DPF-PLL L8571A を使用したモデムの最新ファームウェアファイルを見つけダウンロードしてあります。しかし、「このファイルを実行すればもしかすると接続速度や安定度が増すかもしれない。」と思いつつ怖くて実行出来ずにいます。

前にも書きましたが ISA モデムが少なくなっているという事で思わず、見つけた時に嬉しくなり2枚も買っているので、駄目元で他社のモデムのファームウェアを書き込んでみようかと思いながら踏ん切れずに悩んでいます。最悪の場合、また FMV のケースを開けなければならなくなる訳ですから簡単には決断できませんからね。まぁ、「触らぬ神に祟りなし」といいますから・・・。

(2007/12/15)

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Windows Me インストールと LAN 構築

画像:今回 LAN 構築のために用意したパーツ今回 LAN 構築のために用意したパーツ

21円の幸運、そして LAN :2001年2月、よく利用している通販会社の懸賞で IBM ThinkPad i 1200 (1161-234) を21円で購入出来る権利が当たり、幸運にもノートパソコンを入手する事が出来ました。せっかく2台目のパソコンを所有したのだからプリンターやファイル共有をしてみたくなりました。つまり、LAN を組んでみようと思ったのです。とはいっても FMV-575D4/改 にも ThinkPad i 1200 (1161-234) にも LAN コネクターはありません。まずは FMV-575D4/改 に LAN カードを拡張し、ThinkPad i 1200 (1161-234) の方には USB LAN アダプタを使用して PC 間をクロス LAN ケーブルで接続しようと計画しました。ThinkPad i 1200 (1161-234) には PC カードスロットもありますが、常時 LAN に接続しておくつもりはないので取り外しが簡単な USB LAN アダプタを選びました。

ハブなどを使って LAN を組めば汎用性があるのですが、今回は他に LAN に加える PC もないので安価に済ませようとクロス LAN ケーブルで接続する事にしました。FMV-575D4/改 の拡張スロットは PCI バスも空いてますが、後々の為に空けておきたかったので ISA の LAN カードにしようと思いました。色々と検討しましたがプラネックスコミュニケーションズの ENW-2401P-T(ISA) という 10BASE-T LAN アダプタカードにしました。ThinkPad i 1200 (1161-234) の USB LAN アダプタはメルコ(現在のBUFFALO)の LUA2-TX という 10M/100M LAN アダプタに決めました。加えてクロス LAN ケーブルも購入して LAN 構築の為の拡張パーツは揃いました。でも、せっかく LAN カード拡張の為に再び FMV-575D4/改 のケースを開けるのだから思い切ってもう少し踏み込もうと考えました。

画像:リコー MP9120A と IBM Deskstar 75GPXリコー MP9120A と IBM Deskstar 75GPX

Master HDD を交換し、Windows Me に :まずは、OS を Windows 98 SE から Windows Me にアップグレードする事にしました。段々とパソコンの使用頻度が多くなるにつれシステムのバックアップや色々な自作保存ファイルが増えてきましたので、それまで Slave HDD として使用していた Western Digital の Caviar AC21600H という 1.6GB の HDD が手狭になってきていました。1.6GB では容量的にも少ないのでこの HDD を引退させる事にして、それまで Master HDD として使っていた IBM Deskstar 14GPX (DTTA-371010) という 10.1GB の HDD を Slave HDD として使用する様にジャンパーセッティングを変更し、新しくベアドライブの IBM Deskstar 75GPX (DTLA-307030) という 30GB の HDD を購入して Master HDD として設定して、この新しい HDD に Windows Me をインストールする事にしました。

MP9120A コンボドライブに交換 :Master の DTLA-307030 と Slave の DTTA-371010 も共に 7,200rpm ですので 高速なモノとなりました。これで HDD に関しては当分の間不足を感じないだろうと思いました。ですがもう一つパソコンを使っていて気になる事がありました。雑誌の付録に DVD-ROM が付く様になってきた時代で、僕の FMV-575D4/改 は DVD-ROM ドライブではないので見る事が出来ずに残念な思いをしていました。そんな事もあり PD は気に入っていましたが PD-R220FBA ドライブから、リコーの MP9120A (CD-R 12x、CD-RW 10x、CD-ROM 32x、DVD-ROM 8x)というコンボドライブに交換しました。これで DVD-ROM も見られる様になりましたし、CD-R も 12 倍速で焼ける様になりました。それに加えて新たに CD-RW も 10 倍速で使える様になり快適なバックアップがとれる様になりました。

画像:USB-HUB13GPH ハブと DFML-560E モデム USB-HUB13GPH ハブと DFML-560E モデム

USB ハブ接続 :FMV-575D4/改 には USB 1.1 ポートがありますが本体背面で使いづらいので、サンワサプライの USB-HUB13GPH というコンパクトな USB 1.1 ハブ(4 ポート)を購入して手元で USB ポートに簡単にアクセス出来る様にしようと思いました。その他に日々使用中のオムロンの ISA モデム ME5614ISA に関してどうしても接続速度が上がらずストレスが溜まっていました。色々な更新ファイルなどをネットからダウンロードする事が多くなってきている事も理由の一つです。モデムに関してはその後も事あるごとにネットで検索したりして調べていました。総合してみるとノイズの多い PC 内に接続する内蔵型モデムよりも、ノイズの影響を受けにくい外付け型モデムの方が接続速度的に有利だという事が分かりました。生活的にもネットを使う事が多くなったので ME5614ISA から外付け型モデムに変える決意をしました。

外付け型モデムに交換 :外付け型モデムは一般的に RS-232C シリアルポートに接続する事になります。マザーボード交換によって以前とは違ってシリアルポートの最高通信速度は 115.2kbps まで対応できますので、シアルポートの転送速度が外付け型モデムの足を引っ張るという事はないはずです。どこのメーカーの外付け型モデムにしようかと迷っている時に、I-O DATA の DFML-560E モデムのスペック表を見て DTE 速度 230.4Kbps に目が止まりました。どこまで実際の通信速度に影響があるかは分かりませんが、他メーカーの外付け型モデムよりも良い数値なので DFML-560E を購入する事にしました。OS のシリアルドライバに変えて、高速シリアルドライバを使えば DFML-560E の限界を引き出す事が出来るかも・・・という考えもありました。

画像:連動タップ TAP-RE3連動タップ TAP-RE3

連動タップ導入 :でも、外付け型モデムにする事で僕にとって困る事が一つあります。パソコンをする度に外付け型モデムのスイッチを入れたり、切ったりしなくてはならなくなります。当時はディスプレイはパソコン本体の電源 BOX にあるサービスコンセントに挿してあるのでパソコンスイッチと連動して電源が入ります。スピーカーはアクティブスピーカーなのでやはりソコンをする度にスイッチを入れたり、切ったりしなくてはならず、この上に外付け型モデムのスイッチを入れたり、切ったりするのは煩わしいのです。それらの機器の電源スイッチ管理を一括でパソコン本体のスイッチと連動して電源が入る様にしたくて、サンワサプライの TAP-RE3 という連動タップで解決する事にしました。少し高価でしたが使い勝手は凄く良く、パソコン本体のスイッチ1つで全ての機器の電源が入るので本当に便利です。

今回の拡張は今までの経験もあってどれもスムーズに作業が出来ました。結果として OS は Windows Me になり、HDD や光学ドライブも機能アップが出来ました。モデムも外付け型になりましたが連動タップで一括でスイッチを入れられる為、内蔵型モデムと変わらない使い勝手となりました。というよりもステータスランプがあるので通信状況がよく分かりかえって外付け型モデムの方が良い感じです。通信速度も以前の ME5614ISA よりも速くなりました。そして LAN に関してですが実際使ってみると本当に便利ですね。ですが、インターネットを利用しながら Windows 9x/Me でファイル共有をすると認証システムが弱い為に危険だという事を何かで見ました。僕の場合は当時ダイアルアップ接続だったので接続する度に IP アドレスも変わるし、短時間で接続を切っているので多分大丈夫だろうと思ってました。

セキュリティーソフト導入 :でも、セキュリティー的に弱いという事が解っている以上は気になります。少しでも不安があるまま使っているのは気分的にスッキリしないので、これを期に「Norton Internet Security」を導入してセキュリティーを高めました。「ウイルスバスター」とどちらにしようかと迷いましたが、ファイアーウォール機能をきめ細かく設定できるところが気に入り「Norton Internet Security」にしました。以後もこの手のセキュリティーソフトは手放せないモノとなりました。ネット環境はドンドンと物騒になって来ていますからね。この頃から OS も含めて使用しているソフトの脆弱性情報やリリースされるパッチファイル等の情報に敏感になりました。現在も得にネット関連のソフトは常に最新バージョンを使う様に心がけています。

ENW-2401P-T(ISA) LAN アダプタの誤算 :1つ誤算だった事は 10BASE-T LAN アダプタカードの ENW-2401P-T(ISA) と USB 10M/100M LAN アダプタの LUA2-TX は共にフルデュプレックス(全二重通信)対応なのですが、ENW-2401P-T(ISA) は同製品同士じゃないと全二重通信が出来ず半二重通信なる事が分かりました。あとで調べたら他社の ISA の 10BASE-T LAN アダプタカードもそういった制約がある様でした。PCI の 10M/100M LAN アダプタカードを使えれば一番良かったのですが、PCI バスを空けておきたいので今回の結果は 10BASE-T 半二重通信で良しとしました。FMV-575D4/改 もそうですが LUA2-TX を繋ぐ ThinkPad i 1200 (1161-234) も USB 1.1 ですから最高でも転送速度は 12Mbps しか出ません。ですからあまり深くは考えない事にしました。(笑)

(2007/12/15)

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CPU と RAM を限界まで拡張

画像:限界スペックを目指した今回の拡張パーツ限界スペックを目指した今回の拡張パーツ

限界まで挑戦 :マザーボード交換後、約2年間が経ち CPU K6-2/400MHz + RAM 128MB という環境ではソフトを利用していてもスペック不足を感じる様になりました。世の中も Super 7 (Socket 7 の FSB 100MHz 対応版) 対応の CPU が最終段階の時期でした。これ以上時が過ぎるともう入手するのが難しくなると思い決心しました。メーカーに確認したところマザーボードの IXGP-350FP で使用可能 CPU として確認が取れているのが K6-2/550MHz、K6-III/450MHz までとの事でした。3 次キャッシュを搭載した K6-III/450MHz は非常に魅力的でした。しかし「時すでに遅し」で新品を通販で入手する事が難しくなっていました。あと1つ、当時少し出回っていた K6-IIIE+/550MHz という工業用途向けの CPU があり僕の興味を引きました。この CPU を上手く搭載できれば僕のシステムでは性能上これ以上のモノはありません。

そして、ネットなどで K6-IIIE+/550MHz の情報を色々と調べました。レスキューアップグレードキット IXGP-350FP はアイデクソン中央が販売していましたが、マザーボード自体は DTK Computer 社製の PAM-0061V E1 というモノで、HP を見たら BIOS Ver.3.03 がアップされていました。変更内容は「Purpose : Support Winbind 49F002U Flash ROM; Verify if CPU core voltage supplied as 2.0V (if SW[1:4] set as OFF)」とあります。つまり BIOS をアップデートすれば CPU コア電圧 2.0V がサポートされるという意味で、コア電圧 2.0V の K6-IIIE+/550MHz も動作するのでは・・・と期待しました。しかし、その事をメーカーに聞くと「BIOS を更新しても K6-IIIE+/550MHz は安定動作しない」との返答でしたので搭載を諦めざるを得ませんでした。実際に購入してやって見たいところですが駄目だった時には目も当てられませんので・・・。

画像:AMD K6-2/550MHz AMD K6-2/550MHz

念の為 BIOS も Ver.3.03 に更新して K6-2 シリーズ最終版の 550MHz を入手しました。でも、K6-2/550MHz のコア電圧は 2.3V です。実は IXGP-350FP はこのコア電圧に対応してないんです。ですのでコア電圧 2.4V の設定で代用する事にしました。万年カツ入れ状態ですがその分、熱伝導率の良いシリコーングリスと冷却効率の良い CPU ファンを使って頑張ってもらおうと思いました。今までの (K6-2/400MHz + Windy K6-2/400 + DS グリス) という組み合わせから (K6-2/550MHz + Windy Stream + DS グリス 2) というモノに変えました。シリコーングリスも CPU ファンも前回のモノの改良版です。得に CPU ファンの Windy Stream は CPU との密着面が銅製になりましたし、取り付けも CPU Socket 自体にツメで固定する方式に変わりました。強力な板バネの力で CPU と密着させるので冷却効率が良くなっていました。

画像:Transcend TS16MLS64V8W2 x2 = 256MB Transcend TS16MLS64V8W2 x2 = 256MB

RAM に関して、マザーボードの IXGP-350FP で使用可能なの最大搭載量は SDRAM DIMM 128MB x 2 = 256MB です。今までは SDRAM DIMM 128MB PC125 CL2 HITACHI というメモリが1枚実装されていました。ですからもう1枚 SDRAM DIMM 128MB を増設すれば良い訳ですが、今回は CPU が多少オーバーボルテージ動作になるので安定性を重視して同メーカーの同メモリを2枚使用する事にしました。実際には Transcend の TS16MLS64V8W2 という SDRAM DIMM PC-100 CL2 128MB を2枚購入しました。正直なところ此処までする必要があるかは疑問でしたが、メモリの相性問題などは症状が分かりにくそうなので無用なトラブルを避けるための判断でした。作業としては今までは SDRAM DIMM 128MB PC125 CL2 HITACHI を取り外し Transcend の TS16MLS64V8W2 2枚、計 256MB を装着しました。

USB 2.0 対応へ :CPU と RAM はマザーボードの限界まで拡張した事になります。あと当時気になっていたのが USB 2.0 です。FMV-575D4/改 も USB 1.1 は対応していますが最高 480Mbps という転送速度は魅力的です。対応機器も出始め今後の主流なる事は間違いないと思っていました。ですのでFMV-575D4/改 にも USB 2.0 ポートを拡張しようと思って色々なメーカーの拡張カードを調べました。USB 2.0 ドライバの OS 側の対応は後継 OS の Windows XP で正式対応(初期 XP は Windows Update で対応)になる訳で、Windows Me や Windows 2000 で USB 2.0 拡張カードを使う場合は各メーカーが USB 2.0 ドライバを提供する状況でした。つまり Windows XP 以前の OS 環境で USB 2.0 拡張カードを使う場合は各メーカーが作る USB 2.0 ドライバの出来がデバイスの安定動作に大きく関わります。

画像:Adaptec DuoConnect (AUA-3121) 拡張カード Adaptec DuoConnect (AUA-3121) 拡張カード

そんな事も考え USB 2.0 規格に関して中心的な会社の Adaptec の DuoConnect (AUA-3121) という USB 2.0 + IEEE 1394a コンボ PCI カードを購入しました。これだと USB 2.0 デバイスに加え IEEE 1394a デバイスも使える様になり一石二鳥です。USB 2.0 はチップは NEC、IEEE1394 チップは TI という定番のチップでなので安心感があります。AUA-3121 には外部ポートとして USB 2.0 x3 + IEEE1394 x2。内部ポートとして USB 2.0 x1 + IEEE1394 x1 という様に多くのポートが使用できる様になります。また、バスパワータイプの IEEE1394 周辺機器使用時の為に内部電源接続用の小型 4 ピン電源コネクタ(FDD の電源コネクタと同じ形状)があります。今回も電源分岐ケーブルを使用して接続しておきました。

今回の拡張で FMV-575D4/改 の拡張スロットは全て使った事になります。ISA バスには ENW-2401P-T(ISA) という 10BASE-T LAN アダプタカードとマザーボードから引き出した USB 1.1 インターフェイスパネル。PCI バスには Sound Blaster Live! X-Gamer と今回取り付けた拡張カードの Adaptec の DuoConnect (AUA-3121) という USB 2.0 + IEEE 1394a コンボ PCI カードです。PCI バスにはグラフィックカード用にと思っていましたが、3D ゲームをしない僕にとってオンボードの 3D RAGE PRO TURBO + VRAM 計 8MB で十分に思えましたので納得した拡張となりました。今回の拡張もトラブルなく終了し、K6-2/550MHz + RAM 256MB と基礎スペックがアップしました。また USB 2.0 と IEEE 1394a デバイスも使える様になりこれ以上の拡張はシステム上できない状態までたどり着きました。

(2007/12/15)

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MP9120A ドライブのトラブル

MP9120A から PX-320A/BS へ交換 :K6-2/550MHz + RAM 256MB などを拡張後これと言ってトラブルはなかったのですが、ある日 CD-R を焼こうとしたのですが上手く焼けた様に終了してもコンペアで失敗するのです。最初、故障かなと思っていました。MP9120A には Just Link というバッファ・アンダーラン防止機能がありますので、そう簡単には書き込みエラーは出ないはずでした。実際に前回の拡張前には一時ファイルを作らずオンザフライでキチッと焼く事が出来ていました。どうも前回の拡張の何かが影響しているようです。CPU が多少オーバーボルテージで動作している事も気になります。試しにデバイスマネージャーでドライブの設定で DMA のチェックを外してみたらコンペアも成功します。しかし DMA のチェックを付けてもコンペアに成功する時もあったり釈然としません。

画像:PlexCombo 20/10/40-12A (PX-320A/BS) PlexCombo 20/10/40-12A (PX-320A/BS)

でも、 DMA のチェックを外すとシステムの負荷が高くなるので DVD ビデオに関しては辛くなるのです。MP9120A は当時ネット上で色々な書き込みがあって「イジェクトボタンを押すと CD が回転して飛んで出てくる」など、信じがたい話や「その症状はファームウェアの更新で直った」とか色々でした。実際に、相性問題の書き込みも多くありました。僕のトラブルが本当に相性問題なのかは細かく検証していないので分かりませんが、こういったトラブルの解決には時間と試行錯誤が必要なので諦めてドライブを交換する事にしました。交換するドライブは何かと評判の良いプレクスターのモノにしようと考え、当時発売されたばかりの PlexCombo 20/10/40-12A (PX-320A/BS) というモノを購入しました。CD-R x20、CD-RW x10、CD-ROM x40、DVD-ROM x12 というスペックです。

バッファ・アンダーラン防止機能は BURN-Proof を搭載し、ピックアップレーザーの乱反射を低減するというブラックトレイ採用。再生機器ごとに最適なメディアの作成が可能になるレーザーパワー調整機能の VariRec。メディアの特性やゾーンに適したレーザー出力が行なえるという PoweRec-II も搭載していました。PX-320A/BS はプレクスター初の CD-R/RW+DVD-ROM コンボドライブでした。実際使ってみると質の高さを感じました。MP9120A で感じていたメディア回転時のブレや、トレイ開閉時のギツバタ感はなく全体的な使用感が良いのです。そして、なによりドライブの設定で DMA のチェックを入れても何の問題も発生しません。MP9120A より CD-R の書き込み速度もアップして使い勝手も安定感も抜群でした。やはり、評判通りプレクスター社製ドライブは良いモノでした。

画像:USB 2.0 対応 MO ドライブ MOC2-U1.3 USB 2.0 対応 MO ドライブ MOC2-U1.3

MO ドライブ接続 :CR-R メディアの容量は最大でも 700MB です。メディア単価も安くて良いのですが、記録面が剥き出しで頻繁に使うには僕にとってちょっと不便なんです。どうしても手が良く利かないので記録面に触れてしまったり、ドライブトレイに擦って傷つける事もありました。その為、メディアが小型でカートリッジケースに入っている MO を普段のバックアップメディアにする事にしました。先の拡張で USB 2.0 も使える様になったので I-O DATA の MOC2-U1.3 という USB 2.0 接続の GIGAMO ドライブを購入しました。GIGAMO は 1.3GB の容量が使える MO 規格です。GIGAMO 規格対応 MO ドライブは従来の 640MB 以下の MO ディスクも読み書きできるので過去の資産も使えます。その後、GIGAMO 規格は 2.3GB まで拡張されました。MO は記録方式も含め耐久性などでやっぱり安心感がありますね。

(2007/12/15)

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メモリカードリーダー購入

画像:imation FlashGO! (FG-MULTI2M) imation FlashGO! (FG-MULTI2M)

自分で所有しているデジタルカメラは2000年12月に購入した Canon IXY DIGITAL (初代) と、2003年6月に購入したおもちゃ的ムービーカメラの I-O DATA Motion Pix (AVMC211) です。記録メディアは IXY DIGITAL は Compact Flash (Type I )、Motion Pix (AVMC211) は SD Memory Card または MultiMedia Card です。しかし、僕の場合ほとんどカメラとパソコンを接続ケーブルで直接繋ぎますのでメモリカードリーダーは必要としませんでした。そんな中、個人的な理由で SONY の Memory Stick を扱う機会がありメモリカードリーダーを購入しました。どうせ買うなら多くの種類のメモリカードに対応出来る方が良いと思い imation の FlashGO! マルチタイプ10カード (FG-MULTI2M) という4スロットで、10種類のメモリーカードに対応する USB 2.0 接続のモノです。コレで大体のメモリカードは読める様になりました。

(2007/12/15)

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まとめ

以上の状態でこの FMV-575D4/改 は僕のメインマシンとして長い間頑張ってくれました。振り返ると OS は Windows 3.1 から始まりモデムも、そしてもちろん USB や LAN も無いマシンでした。自分のやりたい事に合わせスペックアップさせてきました。次々との本当に数多く拡張しましたね。自分でもこうやって思い返すと「良くやったなー」って思います。1995年8月に FMV-DESKPOWER H (575D4) を購入し、内部的にほとんどのパーツが入れ替わる程の拡張をしながら約10年このマシンを使った事になります。その間にメインプリンターも PM-970C に買い換えたり、パソコン本体以外にも時代に合わせる様に色々な事をして来た様に思います。FMV の拡張の歴史はそっくり全てが僕のパソコン歴そのものでした。その分、思い出深く愛着あるマシンとなりましたね。拡張に掛けた金額は怖くて計算できません。(笑)

パソコンの楽しさ、パーツ拡張のおもしろさ、そしてインターネットの便利さと共に危険も伴うという事も経験しました。僕の様に身体が不自由な者にとってどれほど重要な道具かという事を FMV から学びました。実際にはこの FMV-575D4/改 に Windows XP Professional を入れる事も考えていたのですが、システム的にメモリを 256MB 以上搭載できません。例え Windows XP を入れたとしても K6-2/550MHz + RAM 256MB では快適に使えそうにないので OS のアップグレードは諦めました。そんな事で2004年11月、Windows XP SP2 Professional のプレインストールモデル発売を待って後継メインマシンの IBM ThinkPad T42p (2373-P1J) を購入する事になります。その後、FMV-575D4/改 は置き場所もないし、安全にネットを使える様に維持しておくのにも手間やお金が掛かるので一部の部品を残し解体処分しました。

(2007/12/15)

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